2026年3月28日土曜日

マエナミカバナミシャクの♂交尾器

 お散歩コースの虫も以前よりずいぶん減った。

フユシャクは言うに及ばず、今年に入ってカバナミシャク類すら片手以下しか見ていない。

2026年2月22日

2026年3月22日

どちらもマエナミカバナミシャク Eupithecia niphonaria の♂

近縁種が多く誤同定が怖いので、現地でツイートできないヤツラ。

本種については以前記事にしたけど、その時はメス↓

マエナミカバナミシャクの♀交尾器

今回は♂交尾器を見て特定。

2/22の分

マエナミカバナミシャク
Eupithecia niphonaria
male genitalia
本種の特徴は矢印位置のバルバのサックルスが台形であること。

下にあるのは外したファルス(エデアグス)。

反転してある。

長大なコルヌツスが内蔵してある。

3/22の分

同じですな。コルヌツスは反転するとき壊しちゃった。

反転前のファルス(エデアグス)

マエナミカバナミシャク
Eupithecia niphonaria
phallus(aedeagus)
光学顕微鏡像

反転した内袋(ベシカ)
第8腹板
交尾器ではないが、属ごとに特徴が異なる感じ。

先端が図鑑に載ってる画像を異なるような気がするが変異の範囲内かな?


ではまた

2026年3月21日土曜日

マメヒメハナバチ亜属の一種

日曜日のツイート。 

 春の虫が

ちらっ

ほらっ

と顔を出すようになった。

?のままだと何なので、採集して分類を試みるなど。

分類には「日本産ハナバチ図鑑」を使用した。

(改訂版がでる(でた?)そうだが、未見。)

結果、マメヒメハナバチ亜属 Micrandrena sp. に落ち着いた。

種類はあああぁ難しかった。

深追いしない。ヒコサンマメヒメハナバチ?

webに「日本産ハナバチ類の同定の手引き(神奈川県立生命の星・地球博物館 特別出版物 第 1 号)」(リンク先はpdfファイル)という日本産ハナバチ図鑑を併用しながら検索できる超詳しい解説があるのだけれど、いっぱい集めて比較しないと自信をもって同定できない感じ。

背面

マメヒメハナバチ亜属の一種
Andrena (Micrandrena) sp.
目測で7㎜くらい、とつぶやいたけど、

実際は6㎜弱だった。ちっちゃい。

触角鞭節が11節なのでオスである。

メスは10節。

以下あちこち部分拡大。

矢印の中脈が湾曲していたらコハナバチ科Halictidae 。

この子は直線状なのでヒメハナバチ科 Andrenidaeである。

同じ直線状なのにケアシハナバチ科がいるけど出現期が夏から秋なので除外。

青丸は亜縁室でこの子は3室、2室の種もいる。

赤丸は縁室で、先端が尖っているのでヒメハナバチ属Andrenaである。

縁室先端が裁断状の場合はチビヒメハナバチ属 Panurginus である。

胸部背面

中胸背板は点刻があるが、印刻は弱いのかな?

比較標本が欲しいなり。

前伸腹節

三角域とかいうのがあるけど、本種では境界があいまいだと思う。

後体節(腹部)背面

第一節はツヤがある感じ。

二節以降は印刻がある。。

後体節(腹部)腹面

腹板後方の毛列はまばら。

正面顔
マメヒメハナバチ亜属の一種
Andrena (Micrandrena) sp.
矢印は上唇。

上唇の中に方形の盛り上がり部分があるけど、上唇突起というらしい。

この形も分類に使うみたい。

顔、下から

ミツバチやマルハナバチと違って舌は短い。

小顎髭は6節、下唇髭は4節。

大顎基部の頬には突起等はなかった。


ではまた

2026年3月14日土曜日

目玉に鉢巻き・・・オオカマキリのフライング

3月8日の日曜日、お地蔵さんにて

オオカマキリ
Tenodera sinensis
オオカマキリの一齢幼虫がいた。

当地では、例年4月の下旬から5月上旬に出てくる虫である。

めちゃくちゃ暖かい日が続いたときにフライング孵化してしまった模様。

小学生男子が机の引き出しに卵嚢をしまって餌がないうちに孵化させてしまう現象が自然界でも再現されているのは流石温暖化と言えよう。

オオカマキリの学名は以前は Tenodera aridifolia とされていたが、シノニム処理で消えて sinensis にされたようだ。

凍えていて、ちょっと可哀そうになったので、連れ帰って

お世話することにした。

押し蓋ビンに濾紙とキイロショウジョウバエを入れて簡易飼育。

蓋に穴を開けて脱脂綿をつっこんで、水を垂らして給水(矢印)。

室温が暖かくなるとショウジョウバエを捕えて食べていた。

世話を忘れて死なす前に、暖かくなったら放しに行こう。

ガラス越しの顔

ガラス越しの後頭部
オオカマキリ
Tenodera sinensis

じっくり見たことなかったけれど、黒い帯が複眼を含めてグルリと一周していた。


ではまた

2026年3月7日土曜日

ヨコヒダハマキの♂交尾器

3月最初の日曜日。

フユシャクのメスとか居残っていないかしらん?

とか、お地蔵さんなどを見て回る。

ヨコヒダハマキ
Acleris yasudai

久し振りに見たヨコヒダハマキ。

小さいのに成虫越冬する小蛾類。

Acleris属は日本産60種余り。

ただし分布は北寄りで、神戸南部で見られる種類は少ない。

翅に変異を持つ種類が多く、おもしろい仲間である。

年2回発生し、変異が面白いのは夏に発生する型。

秋に羽化したものが成虫越冬するが(冬型)、こちらは総じて地味である。

ということで、今の時期に採れるのは地味な冬型である。

オスだったので交尾器出してみた。

側面

背面
腹面
プレパラート
ファルスを除いて展開。
ヨコヒダハマキ
Acleris yasudai
Male Genitalia
ファルス(エデアグス)
釘状のコルヌティ(cornuti)が11本あった。

おまけ
展翅途中
ヨコヒダハマキ
Acleris yasudai
翅を押さえているのは、翅押さえ針という小蛾類専用の展翅器具。
ブタの毛である。

詳しくは旧ブログで紹介している↓

insectmoth.hatenablog.com


ではまた