2024年11月2日土曜日

コンボウアメバチの一種

日曜日にお散歩ネットで採った虫。

ふよふよ飛んでいたときはニトベハラボソツリアブくらいの見た目と大きさ。

採ってみたら、触角長いのでアメバチ系のヒメバチだった。

こんなの

コンボウアメバチの一種
Agrypon sp.
体長は約12mmほどの小型種。

細長くて全体を入れて撮影するとよく判らないことになる。

神奈川県立生命の星・地球博物館 特別出版物 第2号 の

「日本産ヒメバチ上科(膜翅目)の属への検索表」で

属を検索したらコンボウアメバチ亜科のAgrypon属に行き着いた。

目録を見たら、Agrypon属をみたら日本産は30種記録されている。

種までの検索はないので同定はあきらめたけど、画像が確認できるものの中ではハラナガコンボウアメバチAgrypon longipropodeum の配色が近い感じ、

だけど、微妙に産卵管の長さと形は違うような気がするので別種っぽい。


コンボウアメバチ亜科Anomaloninae の特徴は、

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前翅に2m-cu脈を持つこと、

腹部第1節は細く筒状で気門は中央より後方にあること、

アメバチ型体型(腹部が縦に扁平で背面から見て細い)であること、

付節の爪は櫛歯状ではなく単純であること、

前翅は鏡胞を欠くこと

前伸腹節は網目状の隆起線に覆われること、

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などで、

Agrypon属の特徴は、

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産卵管鞘は腹部第2節より短いこと、

中脚脛節端の棘は2本であること、

前翅の翅脈のうち赤線の区間と黄色線の区間で長さが異なること(下図参照)、

前胸背板下方は歯状突起を欠くこと、

複眼は剛毛に覆われないこと、

前脚基節に隆起線はあるが外側には達しないこと、

頭盾前縁は突起を欠くこと、

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である。(上記文献より抜粋)

で以下拡大画像。

側面

コンボウアメバチの一種
Agrypon sp.

前伸腹節が筒状に伸びている(矢印)のが素人目に新鮮であった。


胸部側面

コンボウアメバチの一種
Agrypon sp.

胸部背面
コンボウアメバチの一種
Agrypon sp.
矢印が前伸腹節。網目状。
他の種類は亀甲状だったり様々。

胸部腹面
コンボウアメバチの一種
Agrypon sp.
左上は拡大した前脚基節の隆起線

正面顔


鞘から出した産卵管

先端が幅広い。


ではまた

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