2016年12月10日土曜日

落ちてる羽毛は宝物

と、そこまで大層では無いけれど、、、
お散歩中に時折見掛ける散乱した羽毛。
以前見掛けたある虫を捜しているので気を付けて見ているのだが、中々再会できない。
今回はドバトと思われる。
虫眼鏡で見ても変わったところは無いけれど、
小さなダニが付いているかも知れないのでいくつか持ち帰った。

会社の机に置いておいたら、早速上司が見つけて持って行かれた。。。

がしばらくして「欲しいダニはついとらん。ハジラミだけじゃ。」と、戻ってきた。

それではと見ると、ハジラミが2種。
まずひとつめ、

ハトナガハジラミ Columbicola columbae (Linnaeus,1758)

体長は約2.5mm。
光が当たるとスルスルと裏側に隠れて撮りにくい。
胸部に長毛が直立している。
帆掛け舟みたい。
命名者がかのリンネとか由緒正しいやないかい。

ガラス板に挟んで撮影
ハトナガハジラミ Columbicola columbae 背面

ハトナガハジラミ Columbicola columbae 腹面
どこが頭か胸かこんがらかる体形をしている。
これは、ハジラミは中胸と後胸が癒合しているためで、
ハトナガハジラミではさらに頭部が長くて触角基部で
仕切られているように見えるため、余計に変に見えるのだろう。

以前はハジラミ類はハジラミ目(食毛目)MALLOPHAGAとして独立した目だったが
今はシラミ目 PHTHIRAPTERAにまとめられている。
また、チャタテムシ目とも統合する説もあるようだが詳しくは知らない。

本種はホソツノハジラミ亜目 Ischnocera に含まれ、 咀嚼型の口器で口吻はない、小顎肢はない。触角は頭部両側から露出。
の特徴があり、 世界で3000種!?いるとのこと。

その中で、触角5節、付節の爪は2本のものが
チョウカクハジラミ科 Philopteridae だそうだ。

光学顕微鏡で見たハトナガハジラミの前半部。
触角は5節。

後脚の拡大。
爪は2本ある。

本種は図鑑にも図板があり、ドバトに普通に見られる種類で世界中に分布するそうだ。

ちなみにヒトジラミでは胸部はすべて癒合して1節になっているそうだ。

2種目はこんなの。こちらはおそらく
?ハトマルハジラミ Campanulotes compar (Burmeister,1838)
と思われる種。頭の形が銅鐸型。体長約1.5mm。

手持ちの図鑑類には載っていないが、日本産野生生物目録に名前だけ載っている。
学名で検索すると似た画像が見られるのでたぶんあっていると思う

光学顕微鏡で見たハトマルハジラミと思われる種。

体長は約 1.5mm。

頭部拡大
触角は5節。
爪は2本。


ではまた

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