2020年4月25日土曜日

ナラカクツツトビケラのオス交尾器と翅脈

2・3日前のツイート↓



カクツツトビケラ科の特徴は触角第1節が非常に長く、太いこと。

同定根拠となった♂交尾器の画像をこちらに置いておきます。

ナラカクツツトビケラ Lepidostoma naraense ♂交尾器

腹端部背面

側面

ちょい斜め上から

頭胸部背面
矢印のような毛の生えた隆起を背板隆起と言って、位置と形が分類形質になるそうな。

翅脈
翅脈の記号を書こうと思ったけど、小型種なので中脈より下が判断つきにくいので今回は止めた。


矢印が小顎鬚。
カクツツトビケラでは♂は3節だが♀では5節あるそうな。




ではまた

2020年4月18日土曜日

チビジョウカイ亜科の1種あらため、キュウシュウチビジョウカイ

今週は見た虫貼るだけ。
なお、判らん虫。
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2022年7月9日追記
去年の冬に以下の論文が出て種名が
キュウシュウチビジョウカイ Malthodes kyushuensis
と判明したのでタイトル変更します。
「The Genus Malthodes (Coleoptera:Cantharidae: Malthininae) on the Four Main Japanese Islands」Japanese journal of systematic entomology 27(2):236-268.
本論文では和名が付いてなかったけれど、以下のサイトを参考にしてキュウシュウチビジョウカイの和名を用います。
和名にキュウシュウとあるが、分布は本州、四国、九州、福江島になっており、本州では三重県と奈良県で確認されている。
なので神戸にいても不思議はないようだ。
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4月に入ると休みに限って寒かったり雨だったり。。
コナラの葉裏に隠れていた虫を摘まんで帰った。

こんなの
キュウシュウチビジョウカイ
Malthodes kyushuensis
体長は・・・鞘翅端までで3.5㎜、後翅端までで4㎜強。

頭部と前胸の辺り


矢印が小顎鬚(こあごひげ)。
小顎鬚の先端3節の長さはそれぞれ異なる、とか
小顎鬚の最終節は細長く先端は尖る、のが
チビジョウカイ亜科の特徴のようだ。

腹面
キュウシュウチビジョウカイ
Malthodes kyushuensis

腹端がへんちくりんなので♂みたい。

腹面拡大
訳わからん形してる。

腹端側面
キュウシュウチビジョウカイ
Malthodes kyushuensis

なんじゃこりゃ?

斜めから

????
カプッと上下で挟んで交尾するのだろうか?
左右で挟む蛾の交尾器を見慣れているので違和感ありまくり。

MalthodesMalthinus 辺りか?

ネットでさらっと検索しても、
こんなけったいな交尾器は見つからない。

「日本産チビジョウカイ亜科(コウチュウ目: ジョウカイボン科)の分類学的再検討」という論文があるみたいだが公開されてないので見られなかった。。。


ではまた

2020年4月11日土曜日

いもむしマミーから出てきたカモドキバチの1種

3月に見つけたコナラのいもむし。

腹脚が少なくとも2対は見えていたので
たぶんヤガ科の幼虫のなれの果て。

前半クシャっと縮んで、後ろ半分がポッコリしている。
中身は寄生バチの繭である。

脱出口が見当たらないので持ち帰ってみた。
のが今週に羽化。

こんなの。
カモドキバチの1種 Aleiodes
まっくろくろすけのコマユバチ。

模様は違うが、以前記事にした
「ケンモンヤガから出たカモドキバチの1種」
と同属のような気がする。

背面拡大。
 
前伸腹節と後体節第1・2節背中に稜線がある。



こいつらって大あごの前にツルっとした窪みがあるのは何かいな?
細い棒状のものを咥えるのに良さげな感じ。

翅脈はこんな感じ

♂かと思っていたが、よく見ると産卵管があった。
産卵管鞘は葉片状
ずらすと短い針が見えた。

おまけ
脱出後のマミー
おしりに穴開けられている。

中を照らすとシルクの内張り。

ではまた

2020年4月4日土曜日

ジョウカイモドキ科の蛹・・・ツマキアオジョウカイモドキ

2月に書いた「クモの卵を食べるツマキアオジョウカイモドキの幼虫」が先週蛹化した。
フィルムケース越しなのでぼんやり画像。
ネタがないので今週撮影したのを貼っておきます。。

側面
ツマキアオジョウカイモドキ
Malachius prolongatus pupa

背面
ツマキアオジョウカイモドキ
Malachius prolongatus pupa

腹面
ツマキアオジョウカイモドキ
Malachius prolongatus pupa

拡大
ツマキアオジョウカイモドキ
Malachius prolongatus pupa
体長は6㎜。

羽化して確定したら、タイトルの?を外す予定。

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2020年4月12日追記
4月6日に無事羽化して確定したので「?」を外しました。
ツマキアオジョウカイモドキ
Malachius prolongatus
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ではまた