今週は採った虫貼るだけ。
山でときどき見かけるショウジョウバエ。
たぶんモンコガネショウジョウバエ Leucophenga maculata
側面
胸部は側面に白色斑があるが全体に微毛が生えているのか光の当て方で全体に白っぽくなる。顔
ショウジョウバエなので眼は赤いが、顔面はやたらと白い。
触角端刺には上向分枝と下向分枝があるのがショウジョウバエ科の特徴。ミギワバエ科にも分枝はあるが下向分枝をもたない。
♂の交尾器
ではまた
今週は採った虫貼るだけ。
山でときどき見かけるショウジョウバエ。
たぶんモンコガネショウジョウバエ Leucophenga maculata
側面
胸部は側面に白色斑があるが全体に微毛が生えているのか光の当て方で全体に白っぽくなる。顔
ショウジョウバエなので眼は赤いが、顔面はやたらと白い。
触角端刺には上向分枝と下向分枝があるのがショウジョウバエ科の特徴。ミギワバエ科にも分枝はあるが下向分枝をもたない。
♂の交尾器
ではまた
今年の1月の記事、
1個体の前蛹が春になっても夏を過ぎても変化がなく、死んでる様子もなかったのが、11月に入ってふと見ると蛹化していた。
色づいているので蛹化したのは10月下旬だろうか。幼虫を採集したのが昨年12月なので、ほぼ1年ぶりの変化である。
11月4日に羽化。
以前の記事で候補に挙げたうち、この色合いはキイロハバチかルイスカマルハバチの2種である。
羽化した個体の触角は頭幅の約1.3倍程度なので、触角が頭幅の2倍以上あるルイスアカマルハバチNesotomostethus clemati は除外。残ったのは、キイロハバチ Monophadnus nigriceps であるが、配色が微妙に異なる。で、
「日本産ハバチ・キバチ類図鑑 (北海道大学出版会、2020)」を見ると、図はなかったが、和名のない Monophadnus nigritarsis という種がいて、検索表でこの種に落ち着いた。
この種については「A New Species of the Genus Monophadnus HARTIG (Hymenoptera, Tenthredinidae) from Japan」で詳しく報告されており、国立国会図書館デジタルコレクションで読むことが出来る。(上記タイトルにリンク貼ってるので、クリックすると該当ページに行けます。)
羽化した個体の背面
キイロハバチ属の1種 ♀ Monophadnus nigritarsis |
キイロハバチ属の1種 ♀ Monophadnus nigritarsis |
キイロハバチ属の1種 ♀ Monophadnus nigritarsis |
翅
キイロハバチ属の1種 ♀ Monophadnus nigritarsis |
顔
キイロハバチ属の1種 ♀ Monophadnus nigritarsis |
胸部拡大
キイロハバチ属の1種 ♀ Monophadnus nigritarsis |
後脚の爪
キイロハバチ属の1種 ♀ Monophadnus nigritarsis |
図鑑の検索キーは
後脚の脛節と第1跗節の基半は橙黄色、爪は小さな内歯を持つ・・・・・・・・・・・
キイロハバチ M.nigriceps
後脚の脛節先端と跗節は黒色、爪は大きな内歯を持つ・・・・・・・・・・・
おまけ
産卵管
比較用に以前採ったキイロハバチの画像を貼っておきます。
背面
キイロハバチ♀ Monophadnus nigriceps |
胸部後半の黒斑は弱い。
側面
キイロハバチ♀ Monophadnus nigriceps |
腹面の黒斑は比較すると強く出る。
ちなみにルイスアカマルハバチ Nesotomostethus clemati では腹面は全体橙黄色である。
顔
キイロハバチ♀ Monophadnus nigriceps |
区別点の後脚の爪
キイロハバチ♀ Monophadnus nigriceps |
比べると内歯は小さい(切れ込みは浅い)。
ちなみにキイロハバチは春から秋まで見られるので多化性と考えられているが、M.nigritarsisは今回1例の飼育記録によると年1回秋に発生する種類だと思われる。
ではまた
いろいろ判明したので、ちょっと前の画像から。
2021年8月29日撮影
キスジツマキリヨトウ Callopistria japonibia |
シダはおそらくイワヒメワラビ。
拡大
キスジツマキリヨトウ Callopistria japonibia |
むか~し飼育したような記憶があったけど、久し振りなので拉致って帰った。
翌日には成熟して赤くなり、、、
終齢幼虫を持ち帰ると寄生率が高い。。。
で、9月下旬か10月はじめ頃に難解そうなアメバチが羽化した。
忙しいし、同定できないだろうと思ってしばらく放置していたのだが、いちおう写真を撮っておこうと出してみたら、以前紹介したハチと同種だった。
クロホシアメバチ Enicospilus nigropectus |
以前のクロホシアメバチの記事はこちら↓
同じ種類は出さない方針だけど、寄主が判明している例は少なそうなので記事に残しておきます。
とは言っても、キスジツマキリヨトウだけに寄生するわけではないと思う。
いろんないもむしに産卵して、繭を作る頃に食い尽くしていもむしの作った繭の中で、更に繭を作って蛹化するようだ。
石橋を叩いて渡るような性格してますな。
各部画像
頭部胸部側面
クロホシアメバチ Enicospilus nigropectus |
顔
クロホシアメバチ Enicospilus nigropectus |
翅脈
クロホシアメバチ Enicospilus nigropectus |
ではまた
ちょっと前のツイート↓
雨上がりなので、お寺さんの裏の木材置き場はアズキガイが出張ってる@神戸。
— Acleris(あくれりす) (@Acleris) September 5, 2021
キノコの管孔にはスリムタイプのムクゲキノコムシが頭を突っ込んでいるらしい。
未だに見たこと無い。 pic.twitter.com/uiHt3AOgZX
つぶやいておいたら、実現したのでご報告。
日曜日のお散歩で、おいしそうな(虫的に)キノコが倒木にびっしり生えていたので3個お持ち帰り。
たぶんクジラタケじゃないかと思う。
管孔を実体顕微鏡で見ていくと、、、、
なんかいた。
ムクゲキノコムシ科PtiliidaeのNanosellini族だと思う。
この仲間は世界に10属以上いるようなので、詳しくは判らず。
歩いているのもいた。
が、小さすぎて、と、撮れない。
動画の方がちょっとましかも。
後半に横切っていく怪物はオオハリアリ。
さておき、キノコを入れたビニール袋を洗って濾過したら結構集まった。
ムクゲキノコムシ科の1種 Ptiliidae Nanosellini Gen.sp. |
背景は1mm方眼。ちっちゃい。
水吸って間延びしているのもいるが、0.3~0.5mmくらい。
プレパラートにして光学顕微鏡で撮影。
ムクゲキノコムシ科の1種 Ptiliidae Nanosellini Gen.sp. |
貯精嚢受精嚢らしきものが見えるので♀。
2021年12月11日 ツイッターで「♀に貯精嚢を使われるともにょる」と専門家の先生がつぶやいているのを見かけてしまったので、受精嚢に直しました。
間延びしているのを差し引いたら体長0.45mmくらいだろうか。
後翅はスカスカの羽毛状。小さくなればなるほど空気は粘り気が増すそうで、膜じゃなくても空気を掴むことが出来るとか。
ということはこちらが♂
頭部腹面
大顎らしきものが見当たらない。
とはいえ、こんなにちっちゃくなっても触角や脚の爪とかパーツはちゃんとあるんだからエラいもんである。
新種?
日本に記載する人いないだろうねぇ。
おまけ
飛ぼうとして失敗したムクゲキノコムシ動画