2024年1月27日土曜日

オオフタホシヒラタアブ?の♀

最近何も採ってない。

ちょっと前に見たハナアブ貼っておしまい。

2024年1月14日

現地で同定できる気がしないので確保。

背面

オオフタホシヒラタアブ
Syrphus ribesii
体長が約12mm、複眼に毛が全くないのでオオフタホシヒラタアブだろうと思う。

腹面

オオフタホシヒラタアブ
Syrphus ribesii
側面
オオフタホシヒラタアブ
Syrphus ribesii
正面顔
オオフタホシヒラタアブ
Syrphus ribesii
おまけ

腹端を引き出して観察。

3個の黒い球体が受精嚢(spermatheca)

精子の貯蔵器官で双翅目では1個から4個あるそうだ。

ショウジョウバエでは2個あるそうで。

受精嚢だけではあまり種の同定には使えなさそうである。


ではまた

2024年1月20日土曜日

ヤネホソバあらためナガサキムジホソバの毒針毛とメス交尾器

2024年1月27日訂正

ウヌマ様のご指摘で同定ミス発覚。

ヤネホソバではなくナガサキムジホソバでした。

以下本文に訂正が入ります。

あと、ナガサキムジホソバの♂の交尾器は以下の記事にあります。↓

「ナガサキムジホソバの交尾器」

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ネタがないなぁ、と、過去の画像フォルダを眺めていたら

過去記事のコケガ亜科の幼虫からヤネホソバナガサキムジホソバが羽化していたことが判明した。

過去記事はこちら↓

「幼虫成分追加」

このあと粉状地衣やらコケが生えた樹皮と一緒に置いておいたら20mmほどに成長。

ヤネホソバ Eilema fuscodorsalis
ナガサキムジホソバ Tigrioides immaculatus

追記。以前確認したヤネホソバの幼虫
ヤネホソバ Eilema fuscodorsalis
2008年10月28日、豊岡市


第4腹節背面が他より黒っぽくなるのがヤネホソバ幼虫の特徴だと思っていたけど、そうでもないようで個体変異があるみたい。
(第1と書いてたけど見直したら第4腹節だった。。。)

3月に入って自分の毛や樹皮を囓って粗い繭をつづって、


3月末に羽化した。

ヤネホソバ Eilema fuscodorsalis
ナガサキムジホソバ Tigrioides immaculatus

地味を絵に描いたような成虫である。

いちおう交尾器を出して確認した。

ヤネホソバ ♀交尾器
Eilema fuscodorsalis
female genitalia

ナガサキムジホソバ Tigrioides immaculatus
female genitalia
別方向。

ヤネホソバ ♀交尾器
Eilema fuscodorsalis
female genitalia

ナガサキムジホソバ Tigrioides immaculatus
female genitalia

追記。大昔確認したヤネホソバの♀交尾器
ヤネホソバ  Eilema fuscodorsalis
female genitalia

2016年7月13日、三田市

ちょっと言い訳すると、「Digital Moths of Japan」と言うサイトにあるヤネホソバの♀交尾器画像を参照したのでけれど、どうやらこれがナガサキムジホソバの交尾器画像と間違えているらしい、、、
ちゃんと論文を当たれ、と、その通りですハイ。。

おまけ

幼虫のコブのところ。

ヤネホソバ Eilema fuscodorsalis
ナガサキムジホソバ Tigrioides immaculatus
毒針毛の基部が膨らんでいる。

毒針毛の拡大。

ヤネホソバ Eilema fuscodorsalis
ナガサキムジホソバ Tigrioides immaculatus
画像の一目盛は確か0.025mmだったから、画像の毒針毛は約1mmと言ったところ。

膨らんだ部分に毒液があり、壁が薄くなっている。

トゲの内部は先端まで中空で、刺さって圧迫されると膨らんだ部分が潰れて毒液が注入される仕組みのようだ。

イラガ類もこんな毒針毛だったと思う。

ドクガ類はこんなんじゃなかった気がする。


ではまた

2024年1月13日土曜日

キアシブトコバチ

今年の初散歩で見かけた虫。

不自然にくっ付いたアオキの葉を外してみると、、

キアシブトコバチ
Brachymeria lasus

クモの古巣をお布団にして越冬するキアシブトコバチがいた。

「日本産アシブトコバチ科の再検討」で検索すると出てくる論文ではBrachymeria obscurata になってるけど、この種小名はシノニムで消えた模様。

キアシブトコバチはアシブトコバチ科の中ではよく見かける種類で、昔は枯れ木の樹皮を捲ったら30匹くらい固まって越冬しているのを見たことがあるくらいだが、そういえば最近はそんな集団は見た記憶がない。

本種は蛾の蛹に寄生する種類なので、最近いもむし不足の当地では少ないのもさもありなん、といった感じ。

とはいえ普通種なので綺麗な生態写真は世に溢れている、

ので、

生態写真では写りにくい場所を撮影してみた。

とりあえず全景。

キアシブトコバチ
Brachymeria lasus
コバチにしては大型の方。

胸部側面

キアシブトコバチ
Brachymeria lasus
前脚とか中脚を縮めたときに収まる部分の印刻がよい。

前伸腹節

キアシブトコバチ
Brachymeria lasus
ヒメバチとはまた違ったパターンの印刻がよい。

正面顔

キアシブトコバチ
Brachymeria lasus
大顎の歯は左右非相称。

左後翅の前縁

ハチは前翅と後翅を連結して1枚の翅のようにして飛翔するが、矢印は前翅後縁の折り返し部分と連結するための「翅鉤」と呼ばれるカギ状の刺毛。

おまけの後脚

キアシブトコバチ
Brachymeria lasus
アシブトコバチの名前の由来であろう太ましいフトモモ。


ではまた

2024年1月6日土曜日

トガリツマジロヒメバチ?

新年明けて、

まだお散歩行ってません。

年取ると、何もかも億劫になってイケませんな。


なのでとりあえず去年の今頃の画像から貼ってないのを適当に。。

生態写真は撮ってなかった。

全体背面

2023年1月8日、神戸
トガリツマジロヒメバチ?
Stirexephanes albitrochanterus

とりあえず愛媛大学の「日本産ヒメバチ目録」のサイトでヒメバチ亜科の画像を暇なときにパラパラ見ていたら、そっくりなのがあった。

見た目の特徴として、

腹端は白色。

触角に白帯があるが、白帯の下面は黒色。

各脚の転節は白色で他は黒色、脛節以降は褐色を帯びるが白帯はない。

小楯板は黄白色。

と、模様は一致。

そのサイトの目録のリストではStirexephanes属だったが、画像の方ではPseudoplatylabus属だったので属移動されたのかな。

ヒメバチでは最新の情報だと思っているサイトでもStirexephanes属だった。↓

Watanabe K., Ito M., Fujie S. & Shimizu S. (2023) Information station of Parasitoid wasps

Pseudoplatylabus属もあったが画像の種とは異なるものだった。

検索表のStirexephanes属の前後の記述を読んでみたけど違和感がなかったのでたぶん合ってると思う。

以下拡大画像。

翅脈


胸部背面

ヒメバチらしい前伸腹節。

胸部側面

トガリツマジロヒメバチ?
Stirexephanes albitrochanterus ?

頭部下面

大顎は2歯

腹柄節側面
気門は後方にある。

腹部背面

腹部腹面

正面顔
トガリツマジロヒメバチ?
Stirexephanes albitrochanterus ?

産卵管を鞘から出して側面から

とりあえず明日は2024年最初の日曜日なので散歩には行く、
はず。

ではまた

2024年1月1日月曜日

2024年、今年もよしなに

今年は辰年、、、たつ

dragon、、、

何も思いつかない、、、

龍、、、

「りゅう」がつく虫、、、

リュウキュウキノカワガ?!、、

意味が違うけど思いつかないのでしょうがない。

リュウキュウキノカワガ 蛹
Risoba prominen Pupa
繭から出した蛹の画像。
口吻が腹端を超えるほど長いのが特徴の蛹。

旧ブログで「リュウ」キュウフトスジエダシャクなんてのもいた。↓
こちらもリュウ違い。。

insectmoth.hatenablog.com

今年もこんな感じで宜しくお願いします。

ではまた