2018年6月30日土曜日

亜種名はスミゾメハキリバチ

今週は貼るだけ
6月3日に採ったハチ
種名(原名亜種)はムナカタハキリバチ Megachile willughbiella munakatai 
になるけど、これは北海道に産するものの名前。
本州に分布するものは♀が背面全体が黒くなり、別亜種とされる。
その名前(亜種名)が スミゾメハキリバチ Megachile willughbiella sumizome 
以前はそれぞれ別種とされていたが♂では区別できないので同一種とされたようだ。

裏側
スミゾメハキリバチ Megachile willughbiella sumizome
腹部腹面の毛は鮮やかなオレンジ色。
ミツバチなんかは後脚付節で花粉を運ぶが、
ハキリバチ科では腹部腹面の毛に花粉をつけて運搬する。
確か「スコパ」と呼ぶらしい。

ではまた

2018年6月23日土曜日

オオハヤバチの♂

日曜日のお散歩の帰り道、
家並み手前の緑地に顔をのぞかせていたハチ。
ハヤバチの仲間っぽい。
フィルムケースをかぶせるとウマく入ったので拉致。
全形
オオハヤバチ Tachytes sinensis
ギングチバチ科 Crabronidae に属する。


顔の毛は金色。
単眼3個のうち、後単眼が勾玉状に変形するのがハヤバチ属 Tachytes の特徴。
ハヤバチ属の♀はバッタやキリギリスの仲間を狩る。

片展翅したところを1枚。
オオハヤバチ Tachytes sinensis
腹部第2・3背板後縁に銀白毛帯があるのがオオハヤバチの特徴。
同属他種は第1~4節に銀白毛帯があるので区別できる。

おまけ
オオハヤバチ Tachytes sinensis ♂交尾器
旧ブログにヒメハヤバチの交尾器を貼ってます。
コチラ→「ヒメハヤバチの♂交尾器と過去記事の同定ミス?」

ではまた

2018年6月16日土曜日

スレンダーな幼虫とふとましい成虫・・・クロフトメイガ

先週の6/6に飼育中の蛾が羽化した。
クロフトメイガ Termioptycha nigrescens
図鑑にある解説。
前翅の色彩は変化に富む。
前翅の外横線はM2脈で外方に突出する個体が多い。
後翅外縁部はぼかしたように暗褐色を帯び、
CuA2脈と3A脈上に不明瞭な黒斑がある。etc.

裏側
クロフトメイガ Termioptycha nigrescens
翅を拡げて1枚。
クロフトメイガ Termioptycha nigrescens
割とシュッとした(?)成虫の多いメイガ科にあって
胴体が太いフトメイガ亜科に属する。
初見では図鑑のヤガ科辺りを捜しそうなヤツである。

幼虫はひと月前の5/6、クヌギの葉を重ねた間で見つけた。
つつくとシュッと引っ込むシュッとしたいもむし。
クロフトメイガ Termioptycha nigrescens 中齢幼虫
細長い。
側面に3本ずつ黒線が走り、その間は淡色。

10日後
クロフトメイガ Termioptycha nigrescens 終齢幼虫
黒線は薄くなって淡色線だけになる。

2週後、容器の底で糞を綴って繭を作った。
で無事羽化して冒頭に戻る。

フトメイガ類はトサカフトメイガなどは幼虫も頭が大きくどっしりした感じだが
本種を含む Termioptycha属は細長い体型のようである。

おまけ
♀交尾器
クロフトメイガ Termioptycha nigrescens ♀genitalia

繭に残った幼虫と蛹の殻。

ではまた

2018年6月9日土曜日

アカスジシロコケガの繭作り

日曜日のお散歩中に見かけたアカスジシロコケガの幼虫。
アカスジシロコケガ Cyana hamata 幼虫
なんと繭を作っている最中でありました。
本種の繭作りは独特で、自分の毛を素材にして繭を作ります。
スカスカの編み籠のような仕上がりとなります。

体を曲げて毛を咥え、

プチッ、という感じで引っこ抜き、

クチクチと押しつけて、糸を架けていきます。

動画も撮ってみましたが、いまいち。

成虫はこんな蛾。
アカスジシロコケガ Cyana hamata ♀
なんか紅白でめでたい感じの虫です。
画像は♀で、♂は黒点が2個になります。

ではまた。

2018年6月2日土曜日

よく判らないテントウダマシ

日曜日に枯れ沢脇の崖に生えたコケをワシャワシャしたら落ちてきた虫。
テントウムシダマシ科というのは判る。
ムクゲテントウダマシ亜科Stenotarsinae
体長は2mmしかない。

触角は11節
付節はすべて4節。3節目は非常に小さい。2節目は下方に伸長。
背面は毛で覆われる。

などの特徴で保育社図鑑3巻の検索ではムクゲテントウダマシ亜科にはなった。

その先は図鑑には該当する種類がない感じ。
ムリヤリ検索を進めても藪蛇になりそうなので止めておく。


ではまた