2020年1月25日土曜日

ツマキツヤナガハネカクシ

先週のお散歩では何のネタも仕入れられなかったので、
昨年の今頃の虫を貼ってオワリ。。

2019年1月13日
ツマキツヤナガハネカクシ
Nudobius pleuralis
ウジの湧いたキノコ付きの倒木の下にいた。8㎜弱。
上翅にうっすらと藍色光沢がある。
ツヤムネハネカクシ属Nudobius は日本産ハネカクシ科総目録によると3種しかいないし、たぶん間違っていないだろう。

黒バックで

顔の拡大
がおおぉ~
イチゴっぽい質感の点刻。

ではまた

2020年1月18日土曜日

クサオオアリ


今年はあまり寒くならないねぇ、と
一昨年の台風で落ちたニセアカシアの大きな幹の樹皮を捲るといたアリ。
クサオオアリ Camponotus keihitoi
もう幼虫がいる。1月でも育てるものなのだろうか?
のろのろと幼虫咥えて奥のほうに避難していった。

オオアリの仲間っぽいけどテカッとしてるし何だろうと職蟻を拉致。

日本産アリ類画像データベースの検索表で同定。

以下死体画像
背面
クサオオアリ Camponotus keihitoi
毛が少ない。
触角柄節は頭幅の1.1倍以上の長さ。

横から
前脚腿節が幅広い。
胸部背面のラインがなだらかでない。

顔面
頭盾前縁は少し凹む。と検索表にあるが、少し分かりにくい。


クサアリっぽいツヤテカさのあるオオアリだからクサオオアリ?
クサアリと違って樹上営巣性とのこと。
地中と違って日が当たると暖かいから幼虫がいるのかな?

ではまた

2020年1月11日土曜日

ヨウジョウウモウダニの1種

ネタがないので先週のウモウダニの続き。
プレパラートにして光学顕微鏡でチラリ。
やっぱりヨウジョウウモウダニ科でよさそうである。
鳥の種類ごとに種分化してそうなグループである。
トキとか鳥の方が希少種だとウモウダニも調べられているようだが、そこらの小鳥は手つかずだと思われるので、これ以上深掘りはしない。
トラツグミ専門の種類なのかどうかも判らない。

以下光学顕微鏡の接眼にデジカメ押し当てて撮った画像。

メス成体
Proctophyllodidae Gen. sp. ♀
矢印は生殖門の骨片
ここがパカッと開いて卵が前方に押し出されてくる。
体長は約0.4mm。

オス成体
Proctophyllodidae Gen. sp. ♂
体長は約0.3mm。

♂後体部拡大
Aは肛吸盤。1対あるが片方は横向いてしまった。
室内塵にいるコナダニ類やヒョウヒダニ類のオスにも見られる構造で、交尾の際や成虫脱皮前のメスの若虫にくっ付いている。
Bは挿入器。コナダニ類やヒョウヒダニ類と違ってめちゃくちゃ長い。

若虫、たぶん第3若虫
先週の記事の写真で♂が抱えていたヤツ。
生殖器がまだ見られない。

幼虫
幼虫は脚が3対。
脱皮して第1若虫になると脚は4対になる。

オマケ
メスの成体を偏光照明で撮ってみた。
特定の刺毛と鋏角(きょうかく)がやたらと光ってる。
オスも同じ場所が光ってた。

ではまた

2020年1月4日土曜日

トラツグミのウモウダニの一種

昨年暮れのツイート↓
これに続くツイートで、るてえる@lonicela様に「トラツグミでは」とご教示いただいた。妖怪の鵺(ぬえ)の鳴き声とされる声の主である。
が、夜に鳴くので昼間しかうろつかない神戸ではついぞ聞いたことがなかった。
いたのね、近所にも。。
死んじゃったけど。

まあトラツグミはタカに変換されたから良しとする。

で、当然のように羽毛は持ち帰る。
それをルーペで今日覗いてみた。
光学顕微鏡とかプレパラート作成器材とかは会社にあるので休み中の今は詳しくわからないが、ヨウジョウウモウダニ科の1種 Proctophyllodidae gen. sp. のように見える。

画像右下の♂は肛吸盤で若虫をキープしているのが見える。
脱皮して成ダニになったら即交尾するつもりだと思う。

♂が肛吸盤を持つ種類は大抵同じ習性をもっている。
コナダニやヒョウヒダニ、まったくグループの違うホコリダニなども♂が若虫を抱えて歩き回っているのをよく見る。

来週出社して暇があれば(ないけどつくるつもり)、光学顕微鏡で見てみたいと思う。

ではまた

2020年1月1日水曜日