2019年10月26日土曜日

ヒメガガンボの翅脈図

この間のツイート。
タマバエは飛んで行っちゃったけど、ヒメガガンボは吸虫管で採集。

帰ってみたら、ちょっと、、イヤ、、だいぶん脚もげら状態だった。
なので前翅を外して翅脈図を作ってみた。
ヒメガガンボの1種 Thrypticomyia sp.
手持ちの図鑑を見て書き込んでみた。略号の説明は下記。
青線の大文字はじまりは縦脈、緑線小文字は横脈。
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C:前縁脈 costa
Sc:亜前縁脈 subcosta
Rs:径脈分枝 radial sector
1:第1径脈 1st radial vein
2:第2径脈 2nd radial vein
3+4:第3+4径脈 fused vein of 3rd radial vein and 4th radial vein
5:第5径脈 5th radial vein
1+2:第1+2中脈 fused vein of 1st medial vein and 2nd medial vein
3:第3中脈 3rd medial vein
4:第4中脈 4th medial vein
CuA:肘脈前枝 anterior branch of cubius
CuP:肘脈後枝 posterior branch of cubius
1:第1臀脈または第1肛脈 1st anal vein
M:M脈基幹 stem of media

h:肩横脈 fumeral crossvein
sc-r:sc-r横脈 subcosta-radial crossvein
r-m:r-m横脈 radial-medial crossvein
m-m:m-m横脈 medial crossvein
m-cu:m-cu横脈 medial-cubital crossvein

第1基室:br;1st basal cell;basal radial cell
第2基室:bm;2nd basal cell;basal medial cell
中室:dm;discal cell;discoidal cell
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先端付近前縁の肥厚部は縁紋という。
本種は肥厚部というより色がついただけに見える。
pterostigma = stigma : 縁紋

古い図鑑では以下の脈が〔 〕内で表現されていることがあるので注意。
M4=〔CuA1〕
CuA=〔CuA2〕
CuP=〔A1〕
A1=〔A2〕



ではまた

2019年10月19日土曜日

その日ばかりの命・・・は迷信。

ポータブルハードディスクの調子がおかしいので、
エラーチェック始めたら、全然終わらない。。。

それはさておき、
振り替え休日のお散歩で見かけた40㎝程の小ぶりなヘビ。
谷筋の湿った所で見かけるのはいつもジムグリだったけど、
腹面に市松模様がないので追跡。
ヒバカリでした。
噛まれたら「その日ばかりの命」で命を落とす、といわれて付けられた名前だそう。
実際は無毒のヘビで、性質もおとなしく、めったに噛むこともないそうだ。
水辺のヘビという意識があったので、ここにはいないと思っていた。
以前見た気もするが、意識して見たのは今回が初めて。
光の反射でウロコに虹様の幻色がでてナカナカ美人さんのヘビである。
カエル、オタマジャクシ、ミミズなどが主食とのこと。
ここいらだとミミズしか食べるものなさそう。

ではまた

2019年10月12日土曜日

齧る口と舐める口・・・ドウガネブイブイとカナブン

最近のネタがないので、ハードディスクの中を捜索。

パーツは同じだけど、用途によって形が変わってますね、
という話。

ドウガネブイブイとカナブンは同じコガネムシ科に属しますが、
成虫の食性がドウガネブイブイでは生葉を食すのに対し、
カナブンでは樹液を吸っています。

ドウガネブイブイの口

カナブンの口

基本構造はどちらも同じ。
だけど、ドウガネブイブイの小顎には立派な歯が付いている。
カナブンには歯がない代わりにブラシ状の毛があって液体を吸うのに適している。

大顎は見えにくかったので向きを変えて、
ドウガネブイブイ
サクサクと葉っぱを切り裂きやすそうなのが付いてる。

カナブンは判りにくい。
チマっとしたのが小顎の陰に隠れていた。

同じ樹液を吸うクワガタムシ科の大顎は、♀が朽木を齧って穴を開け産卵するため発達しています。
カナブンは腐葉土に潜って産卵するだけなので、大顎の使いどころがないみたい。

ではまた

2019年10月5日土曜日

アシナガサラグモ

ちょっと前の風のある日、クモのアベックがいた。
2019.IX.8
アシナガサラグモ Prolinyphia longipedella
クモのオスは小さいことが多いが、本種ではほぼ同じ大きさ。
体形は違うけど。

巣が風で揺れてキラキラ光っていた。↓ピンボケ動画。
ピントが合ってる動画よりピンボケの方が綺麗。
言い訳じゃナイヨ。。

この日は数か所でアベックを見かけたので1ペア拉致。

♀背面
アシナガサラグモ Prolinyphia longipedella 
♀腹面
お椀を伏せたような巣にぶら下がっているので
普段はこの模様が見える。

♀側面

♀外雌器

♀外雌器を横から。

♂側面
アシナガサラグモ Prolinyphia longipedella
♂の左触肢
例によって複雑怪奇。

オキシフルに漬けて膨らましてみた。
う~ん。。ややこしや。


ではまた