2026年2月14日土曜日

チビアメバチ亜科の一種

先週のはマルヒメバチ亜科じゃなくハエヒメバチ亜科かも知れん。。

今週も冷蔵庫で昆虫採集。

昨年暮れに庭掃除した際にゴミ袋から這い出してきたヒメバチ。

2025年12月29日
チビアメバチ亜科
Campopleginae

先週同様、

「日本産ヒメバチ上科(膜翅目)の属への検索表」

で亜科の検索を進めるとチビアメバチ亜科に行き着いた。

チビアメバチ亜科の特徴を抜粋すると、、

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翅は通常どおり発達する

前翅は翅脈 2m-cu をもつ

触角鞭節は 13節以上

T1の気門は、節の中央付近かより後方に存在し、基部は背面からみて細く、柄を形成する。S1の節片部はたいてい気門の位置かより後方の位置まで伸長する。

後体節は側圧され、背面から見て幅が狭く多少とも平べったい(アメバチ型体型)。跗節の爪はたいてい櫛歯状。産卵管は背面の切れ込みをもつ。

前翅は鏡胞をもつ。鏡胞を欠く場合、翅脈翅脈 2m-cu は本来鏡胞のある位置の付近で合流するか、より翅の先端方の位置で合流する

前伸腹節は網目状の隆起線には覆われず、たいてい縦横の隆起線で区画される。後単眼と後頭隆起線は比較的離れる。

前胸側板は腹方後角に強い突出部を持ち、多少とも角ばった葉片は前胸背板に触れるか、オーバーラップする。中胸腹板の後方横隆起線はたいてい完全。産卵管は多少とも長く、短い際も後体節先端の厚み程度の長さはある。

中脚および後脚の脛節棘の間は膜状で、脛節棘の膜質の挿入孔は互いに独立しない。頭盾は顔面と溝で分割されない。顔面はたいてい一様に黒色。前翅の縁紋は幅がそれほど拡大せず、狭く細長い三角形。後脚腿節腹面に棘を欠く。

小顎ひげは5節。下唇ひげは4節。

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検索するにあたって、検索キーをエクセルのセルに張り付けてリンクを使って次の選択肢のセルにジャンプするように設定してみた。

クリックするだけで次の選択肢に飛べるのでとても便利。フフフ

あとは文章の意味が分かれば完璧。

私にはそれが難関だったりする。

ハチ特有の用語が出てくるのでちょっと難儀する。

普通の昆虫だと、頭部・胸部・腹部のところが、

頭部・中体節mesosoma・後体節metasomaと表現されたり。

ハチの仲間は腹部第1節が前伸腹節propodeumとして胸部と合体しており、見た目の腹部は第2節から始まっているため、見た目の胸部と腹部を中体節・後体節、と表現するそうな。

ただし、この体制は刺すハチの仲間(細腰亜目)だけで、ハバチなどの原始的なハチ(広腰亜目)では前伸腹節は形成されずに一般の昆虫同様に胸部と腹部で分かれている。

なので「T1」は後体節第1背板で、「S1」は後体節第1腹板のことである。(背板:tergum,腹板:sternum)

上記検索には属までの検索もあったけど、まだ検討中のものもあって暫定的(意訳)とのことなので、やってみたけどくじけました。ムズイ。

先週と違って亜科は確かだと思う。

以下拡大画像。

体長は約7㎜。

矢印が前伸腹節。
拡大すると丸い気門が見える。
前伸腹節背面
亀甲型の隆起線がある。
隆起線と区切られた区画はそれぞれに名称があるが割愛。

後体節第1節
本種では柄状。
赤矢印が気門。
気門があるのが背板でT1、T2。
青矢印は腹板でS1の終点、背板より短く、気門近くまである。

腹部側面
矢印は、産卵管(針)上部の切れ込みdorsal subapical notch
腹端のピロピロは鞘

丸印の外側が横脈で区切られている場合は丸印の位置を「鏡胞」と呼ぶ。
本種では2m-cu脈が鏡胞の位置につながる。

前胸らへん
前胸側板は腹方後角に強い突出部(葉片)を持つの図。

正面顔
大顎は2歯
顔面と頭楯は区切られない

後ろ頭の図。
青矢印が後頭隆起線occipital carina で大顎基部につながっているように見える。
赤矢印が下口隆起線hypostomal carina

見え難いが、小顎髭は5節で下唇髭は4節だった。


ではまた

2026年2月7日土曜日

マルヒメバチ亜科?

新しいネタが仕入れられなかったので、冷蔵庫に活路。

昨年の11月に採集したままだったヒメバチがいたので撮影してみた。

全体

マルヒメバチ亜科Ctenopelmatinae

体長7㎜ほどの小型種。

胸部側面
腹部側面
後体節第1節の気門は中央よりやや前。

中脚脛節の距は2本。

爪は櫛歯状ではなく単純のよう。

前伸腹節背面

マルヒメバチ亜科Ctenopelmatinae ?
ヒメバチ科でよく見る亀甲模様はないですな。

鞘から出した産卵管(針)

上部に切り込みあり。

翅脈

マルヒメバチ亜科Ctenopelmatinae ?

神奈川県立生命の星・地球博物館の以下のページからダウンロードできる

「日本産ヒメバチ上科(膜翅目)の属への検索表」

を斜め読みしたところ、ヒメバチ科の中のマルヒメバチ亜科に該当する種の模様。(錯覚かも?)

上記文献、

日本語で、

さらに写真や部分図なども豊富に掲載されているので

標本数を揃えて読み込んだら楽しそう。

ただし素人が1個体ポンと持ってきて同定するのはちょっと大変かも。

私は属の同定までたどり着けなかった。


ではまた

2026年1月31日土曜日

エナガコマユバチの一種・その2

日曜日のスイーピングで採れたちっちゃいの。

エナガコマユバチ属の1種
Spathius sp.
オナガコマユバチ亜科に属す。

オナガとかエナガとかややこしいけど属としてはエナガコマユバチのようだ。

体長は3㎜ほど。 以前の記事↓

「エナガコマユバチの一種」

にも登場したけど、過去のとは明らかに別種。

本属はリストを数えたら、日本産70種以上の記録があるので素人が手を出してはアカン種類だと思う。

というわけで属止まりでのご紹介。

側面拡大


後体節第1節

エナガコマユバチ属の1種
Spathius sp.
本属は1節が細く柄状になるのが特徴。

背面


エナガコマユバチ属の1種
Spathius sp.

ちょっとシワシワ顔。


おまけ

他にもこんなコマユバチとか、
こんなコマユバチとかが
採れたけど、時間切れで同定できず。

最後のはオナガコマユバチ亜科っぽい?


ではまた

2026年1月24日土曜日

ゼンマイ仕掛けの産卵管・・・ハラビロクロバチの一種

目で見て採れるネタがないので、ちょっとスイーピングしてちっちゃいのを吸虫管で吸って帰ってきた。

ハラビロクロバチ科
Synopea sp.
体長1.2㎜前後の寄生蜂。

変わったところと言えば腹部がコンマ型であること。

Synopeas属の一種にその特徴があるようだ。

Synopeas属ということはハラビロクロバチ科ということ。

この科には腹部が異様に長いのや、第1腹節背板がパイプ状に背中に伸びているものとかいろいろいるらしい。

黒バック

ハラビロクロバチ科
Synopea sp.
実体顕微鏡とコンデジの組み合わせでは今一つの画像にしかならない。

この仲間はタマバエの虫こぶに産卵するそうなので、虫こぶを貫通する長い産卵管が必要になったのか、腹部に長い産卵管が隠されているらしい、とインターネッツで聞きかじっていた。

ので、解剖してみた。

コンマ型の膨らんだ腹板を外してみると、、

ハラビロクロバチ科
Synopea sp.
体長より長い産卵管が隠されていた。

外した時は点線みたいにゼンマイ状に巻いた状態で腹部に収まっていた。

虫こぶとか安全そうに見えてもちゃんと利用する虫が出てくるあたりなかなかスゴイものがある。

解剖しちゃったので他の部位もおまけで。

前脚

中脚
後脚
前脚踁節の距は発達して第1付節の櫛状の毛で触角掃除とかに利用する。

ハチの仲間全般で見られる構造ですな。

付節はクロバチ上科なのですべて5節みとめられる。

触角

ハラビロクロバチ科
Synopea sp.
写っていない柄節を含めて10節ある。

中胸背板

実体顕微鏡じゃ判らない模様がありますな。

小盾板

ハラビロクロバチ科
Synopea sp.
お面みたい。


おまけのおまけ

お散歩コースでは見たことないけど、もう一つの変わったやつ。

Platygastridae
ハラビロクロバチ科
Inostemma sp.

大東市の粘着板にくっついていたもの。

これもハラビロクロバチ科。

この前方に伸びた腹部背板の筒の中に産卵管が収まってUターンしているとのこと。


ではまた

2026年1月17日土曜日

キベリチビコケガの交尾器は左右非対称

お散歩では1月になってもクロオビフユナミシャクやらクロスジフユエダシャクが残っており、フユシャク亜科のフユシャクが出る期間がないのでは?などと危惧する日々。

ということでネタがないので冷蔵庫を漁る。

6月のツイート。

↑件の蛾がフィルムケースに入ったまま出てきたので、交尾器出してみた。

腹部を外して10%KOH水溶液に漬けて煮ること10分。

水洗して観察。

背面

キベリチビコケガ
Diduga flavicostata
Male genitalia
腹面

バルバが左右で形が異なっていた。

中央のファルス(エデアグス)を抜いて拡大

car:カリナ・ペニスcarina penis,エデアグス上に生じる突起

cor:コルヌツスcornutus,内袋vesica上に生じる突起

画像は、内袋vesicaを反転しようとしてコルヌツスが引っ掛かって失敗したの図。

ファルスを抜いた後の背面

同腹面
キベリチビコケガ
Diduga flavicostata
Male genitalia
右斜め
左斜め


ではまた 

2026年1月10日土曜日

コキノコムシ科の蛹

ネタがないので、昨年の中途半端な観察から。

昨年の記事

「怪獣の背中的幼虫・・・セモンホソオオキノコ」

ではほかにモンキゴミムシダマシも発生していた。

もう一種発生していたの↓

ヒレルコキノコムシ
Mycetophagus hillerianus

たぶんヒレルコキノコムシだと思う。

キノコとか腐葉土で大変よく見かける虫である。

なにか素早く走り回る幼虫がいたけど、撮影できずに終わってしまった。

蛹はたぶんこれ。

ヒレルコキノコムシ
Mycetophagus hillerianus

側面


腹面

ヒレルコキノコムシ
Mycetophagus hillerianus

ではまた

2026年1月3日土曜日

2026年 今年も宜しくお願いします

ほぼほぼ寝正月。

昨日2日は家族といつもの八幡さんで初詣。

八幡さんからの景色。

いつもなら1個体くらいはフユシャクがいるのだけれど、昨年に引き続き初虫はいなかった。

このあと神戸南部では珍しく初雪が降った。

本格的なお散歩は明日の日曜日なのでそちらに期待。

ハヤシウマ
Diestrammena itodo
今年は午(ウマ)年なので、
12年前の使いまわしで、ハヤシ「ウマ」

お散歩コースの虫枯れが著しく、弊ブログの週1更新も怪しくなってきた。

気力の衰えもあるのだけれど、惰性でガンバロウ、、

という感じで今年もヨロシク。


ではまた