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2025年6月14日土曜日

ヒラシマナガカメムシ

日曜日に見かけた5㎜ほどのカメムシ。

撮ったけど採れたので持ち帰る。

背面

ヒラシマナガカメムシ
Eremocoris planus
左の触角が奇形。

触角は全体赤褐色、近縁のムラクモナガカメムシでは第4節が黄白色とあるので、ヒラシマナガカメムシとした。

黒バックの背面

ヒラシマナガカメムシ
Eremocoris planus
頭部側がテカってしまった。

腹面

ヒラシマナガカメムシ
Eremocoris planus
臭腺を中心に
蒸発域は白っぽい。

前脚腿節に細かなトゲと大きな一本のトゲがある。

腹部側面

カメムシでは腹部の1・2節が退化?している。

本種はヒョウタンナガカメムシ科に属するが、本科の特徴は腹部第5節の側面が第4節を覆うように張り出すこと、だけど判りにくい写真になっちゃった。

これも判りにくいけど、くさび矢印は気門の位置。

属を検索するときに必要な情報。


ブログでは初登場だけど、検索したらツイッターで貼ったことのある種類だった。

体型がちょっと違うけど、以前のはオスで今回のはメスだからだと思う。

誤同定でないことを願うのみ。


ではまた

2024年11月16日土曜日

ルイスチャイロナガカメムシ

今年の夏にチャイロナガカメムシを紹介したのだけど↓、

「チャイロナガカメムシ」(クリックで移動)

日曜日のお散歩で似たのを見つけた。

これ

ルイスチャイロナガカメムシ
Neolethaeus lewisi
触角第3節先半の白色帯が目立つ種である。

標本箱を見たら既に採集済みなのが発覚したが、油が浸みてひどい標本になってた、ので綺麗なうちに画像を残しておこうそうしよう。

チャイロナガカメムシはササの上とか地上部で見かけたけど、こちらは斜面のジャノヒゲをガサガサしたら落ちてきたので地表性の種類のようだ。

チャイロナガカメムシは全国区だけど、ルイスチャイロナガカメムシは関東以西の分布だそうで、チャイロよりも南方系なのかも。

腹面

チャイロナガカメムシの口吻は中脚基節を超えるか超えないかだけど、ルイスチャイロナガカメムシは後脚基節まで伸びている。

拡大

ルイスチャイロナガカメムシ
Neolethaeus lewisi
ルイスチャイロナガカメムシは前胸背に明瞭な縦隆起があることが特徴とあるが、隆起というより無点刻域という感じがする。

臭腺のあたり

ルイスチャイロナガカメムシ
Neolethaeus lewisi
矢印が臭腺で、廻りの艶消し部分が蒸発域。

腹面腹端

中央とサイドに小さな突起があるけど、チャイロナガカメムシにはなかった気がする。


ではまた

2024年8月24日土曜日

チャイロナガカメムシ

地味な名前である。

砂防堰堤の上流側にある平地のササにたくさんいた。

3匹見たからたくさん。

チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
日本に広く分布し、本属では最普通種とのこと。
ヒョウタンナガカメムシ科Rhyparochromidaeに属す。

一匹摘まんで帰るなど。
背面
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
腹面

側面
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
脚の付け根近くの胸部につや消し部分がある。
これが「蒸発域」。
蒸発域の中央にあるナイキのロゴみたいなのが「臭腺」。
矢印は第5腹節。ここが前方に伸張しているのがヒョウタンナガカメムシ科の特徴。
前脚腿節と後脚腿節にトゲが並ぶ。

翅も拡げてみた。
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
両面テープ上で拡げたので、前翅の膜質部と後翅の先端はテープにくっ付いて変な感じで写っている。
後翅前縁中央辺りに連結器のトゲがチラッと見えてる。
拡大して撮るのを失念していた。
カメムシは4枚翅だが、飛ぶときは前後翅を連結して2枚翅として羽ばたいている。
後翅の膜質部は薄いのでシャボン玉みたいに虹色の偽色がでて綺麗。

♂だったので交尾器を引き出してみたの図
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi

把握器を片っぽ出して斜めからパチリンこ。
曲がったトゲがぴょろんとついていた。

おまけ
頭部背面。
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
頭部背面基部にはつや消しブラックのマクドのマークが隠れていた。
用途は判らず。
微毛は金色。

前胸背板前角やや後方に強い刺毛が生えているのが、チャイロナガカメムシ族の特徴だそうな。

ではまた

2022年10月1日土曜日

日本固有属ですって・・・コバネヒョウタンナガカメムシ

今年も残すところあと3ヶ月である。
最近のお散歩は漫然と歩いているばかりなのでほとんど虫を採っていない。

ちょっと前にお散歩ネットに入った虫を貼っておきます。

2022年9月18日神戸市
コバネヒョウタンナガカメムシ
Togo hemipterus
翅が腹端に届いていない。
ごくまれに長翅型が出るそうな。
ヒョウタンナガカメムシ科Rhyparochromidaeに属する。
コバネヒョウタンナガカメムシ属Togoは日本に固有の属とのこと。
そこらで普通に見られるが、そう聞くとアリガタイヨウナソウデモナイヨウナ。。

腹面
コバネヒョウタンナガカメムシ
Togo hemipterus

腹部側面
ヒョウタンナガカメムシ科Rhyparochromidaeの特徴は腹部の4節と5節の間が湾曲すること(一部例外あり)。
カメムシの腹部は第1節は退化?して外見上見えない。
8節以降は生殖節となる。

頭部
目立たないけど、矢印位置に単眼がある。

前胸部
前胸にはくびれが2カ所あり、前から「襟状部」「前葉」「後葉」と呼ぶ。
コバネヒョウタンナガカメムシ属は前葉の長さが後葉の2倍あることで他の属と区別ができる。

おまけの図
前脚腿節には物々しいトゲを装備。

カメムシ図鑑によると、本属にはTogo praetor という神戸の個体を元にした種が記載されているらしいが、正体不明とのこと。



ではまた