2017年5月27日土曜日

シマクロハバチ

今週は適当なのが思いつかないのでゴールデンウイークに見た虫。

自宅から八幡さんに行くまでの車道にあるセイヨウイボタの植栽にいた。
シマクロハバチ Macrophya falsifica
ずぼらしてスマホ画像。。。

「大阪府のハバチ・キバチ類」にある本種の解説。
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触角を含む頭部・胸部・腹部は広く黒色。
頭盾の少なくとも下半分、上唇、単眼後区の後縁は白色。
前胸背板後縁、小盾板、第9腹節背板中央は白色。
腹部側面に白色紋列を持つ。
中胸背に1対の白紋、中胸側板にも白色紋がある(ときに不明瞭)。
前・中脚は白色。
後脚は基節の卵形紋、転節、末端を除く腿節、脛節中央部が白色、残りは黒色。
翅は透明で翅脈と縁紋は暗褐色。

モクセイ科のイボタ、オオバイボタにつき、本州、四国の低地~亜高山帯まで見られるが、あまり多くない。
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とあるが、神戸の自宅近所のほかに八尾市の街中の道路にある植栽のセイヨウイボタにたくさんいるのを見た記憶がある。

本種はハバチ亜科のクロハバチ属Macrophya に属す。

ハバチ亜科Tenthredininaeからクロハバチ属Macrophyaを区別する特徴
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前翅肛室は基部寄りに垂直の横脈があるか、または脈の癒着により2分される。
後脚基節・腿節は発達し、腿節末端は腹端に届く。
触角はやや短く、第3節は4節より短い。
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拡大画像を適当に。。。

背面
シマクロハバチ Macrophya falsifica
腹面
シマクロハバチ Macrophya falsifica
側面(2枚を合成)
シマクロハバチ Macrophya falsifica
シマクロハバチ Macrophya falsifica
おまけ
シマクロハバチの産卵管


ではまた

2017年5月20日土曜日

サクラヒメハバチ

日曜日、お散歩コースの吉野桜、葉っぱの裏にぽつぽつと
トゲナシミズアブ大の虫が止まっていた。
確保するとハバチでした。
手持ちの本で検索するとどうやらサクラヒメハバチと思われた。

サクラヒメハバチ 背面
サクラヒメハバチ Trichiocampus pruni
腹面
サクラヒメハバチ Trichiocampus pruni
「大阪府のハバチ・キバチ類」にある本種の解説
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触角・頭部・胸部・腹部は全体黒色。
脚は黒色。腿節・脛節はやや褐色を帯びる。
翅は強く暗色を帯び、翅脈・縁紋は暗褐色
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本種はハバチ科のヒゲナガハバチ亜科である。



「環境アセスメント動物調査手法16」にある
ハバチ・キバチ類の絵解き検索より抜粋
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他のハバチ科からヒゲナガハバチ亜科を分ける特徴

前翅の基脈と肘脈は亜前縁脈上のほぼ一点で接する
径横脈を欠く
径横脈がある場合、第1・2反上脈が同じ肘室につながるものも
ヒゲナガハバチ亜科である

Trichiocampus 属の特徴
径横脈を欠く
前翅肛室は脈の癒着により二分される
前翅の2本の反上脈は別の肘室につながる
オスメスとも触角は糸状で第3節は円筒形
後脚第1付節は2~4節の合長より短い
(長いかほぼ同長なら Pristiphora属)
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「兵庫県におけるハバチ類の種多様性」によると
兵庫県産 Trichiocampus 属はポプラヒメハバチとサクラヒメハバチの2種の記録がある。
が、サクラに止まっていたのでサクラヒメハバチであろう。

サクラヒメハバチ翅脈

サクラヒメハバチ後脚付節

おまけ
顔面

今週は手抜き

ではまた


2017年5月13日土曜日

ヒロオビヒメハマキ幼虫の棲み家

4月中旬頃見かけたコナラの枝先。
新梢が膨れて虫こぶ状になっていた。

多くの虫こぶはタマバエとかアブラムシ、タマバチなど
私的には分類できない種類ばっかりなので、
いつもはスルーしているのだけれど、
よく見ると付け根の方から何か出でいるので持ち帰ってみた。
どうも糞を出しているようである。
普段見掛ける虫こぶではこんなことはない。
少なくとも双翅目・半翅目・膜翅目の虫こぶでは糞は出ない(私は見たことない)。

ひとつ中を覗いてみる。
いもむしがいた。鱗翅目である。

拡大すると前胸のL刺毛は3本。
メイガ類の前胸L刺毛は2本なので、それ以外の小蛾類である。

前胸L刺毛の位置は気門の前の青丸印の辺り。

切り取った虫こぶは1週間もしないうちに枯れてしまい幼虫が外に這い出して
うろうろしていたので、葉っぱを入れてやると。。。
切り込みを入れて繭を作ってしまった。

野外でもそうなのかゴールデンウイークにうろうろして
コナラ新梢の虫こぶ周辺を捜したが虫こぶは枯れておらず見つからなかった。
自然状態ではまだ先なのかもしれない。

そうこうしてるうちに、おしゃれな蛾が今週羽化。
ヒロオビヒメハマキ Epinotia bicolor
ヒロオビヒメハマキってこんなことするんだ~って図鑑を見ると
コナラ、アラカシ、ウバメガシ、クヌギの新梢に虫こぶをつくる、と
ちゃんと書いてあった。。。
発表されたのが2011年なので、マァ割りと最近のことである。

おまけ
羽化後の蛹。繭から半分飛びだしている。

これは腹部にあるトゲを利用して、うにうにしながら出てくる。
勢い余って落ちないように腹端にはカギ針状の刺毛で安全確保。

ヒメハマキの仲間は虫こぶを作る種類がいくつかあり、
拙ブログでも2種ほど紹介している。
虫こぶを作るいもむし
シソの虫こぶ・・・・・・コクロヒメハマキ

ではまた

2017年5月6日土曜日

ササベキモンハバチ

4月最後の日曜日、またキモンハバチの仲間が採れた。
そして模様が違う。

背面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis
腹面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis
「大阪府のハバチ・キバチ類(2006)」の記載と同じなのでササベに決定。

その記述↓
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頭部は広く黒色。頬、複眼上方の紋は淡色。紋は複眼に接することもある。
触角は全体黒色。
胸部黒色。中胸背板前半のV字状の淡色紋は小さい。
中胸背板後半中央の紋は四角形で小さい。
肩板は淡色で後縁に黒色部がある。
前胸背板後角は狭く淡色。
中胸側板は黒色で中央部にやや狭い帯状の淡色部があるが、
淡色部は中胸側板前縁に届かない。
腹部は背面が広く黒色。腹部背板両端は淡色。
腹板は広く黒色。
脚は広く淡色。前・中脚の腿節末端と脛節の外縁は狭く黒色。
付節上面も黒色。
後脚は腿節末端、中央を除く脛節・付節第1節が黒色。
翅は透明。

寄主植物はキク科のヨメナ類、オオバコ、シソ科のアキノタムラソウ、シソ、キランソウなど。
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なんか食草の範囲が広い種類である。
おまけ画像
胸部背面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis
胸部側面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis

ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis
腹部側面
ササベキモンハバチ Pachyprotasis sasabensis

ではまた