2024年7月27日土曜日

チャクロワシグモのオス触肢

先々週の日曜日、八幡さんでオスっぽいクモが歩いていたので確保した。

のを思い出したので確認。

こんなの


保育社の原色日本クモ類図鑑を総当たりして似たのを見つけてから、東海大学出版会の日本産クモ類で答え合わせ。

チャクロワシグモで良さげ。

冷蔵庫で保管(忘れていたとも言う)していたのを撮影。

チャクロワシグモ
Cladothela oculinotata
腹部が萎びちゃった。

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チャクロワシグモ
Cladothela oculinotata
腹部の前半は硬化している感じ。

チャクロワシグモ
Cladothela oculinotata
牙は円錐形じゃなく、やや扁平。

左触肢

チャクロワシグモ
Cladothela oculinotata
触肢腿節にトゲがある。

角度を変えて腹面から。

反対側
チャクロワシグモ
Cladothela oculinotata

オスの触肢腿節に太い1本の刺があるのがCladothela属(エダイボグモ属)の特徴だそうな。

本属は日本産5種で、そのうち南西諸島に産するハエミノチャクロワシグモC.auster がすごく似ているそうで、オスの触肢に変異があり紛らわしいのがいるそうだ。

神戸で採ったクモだから素人的には関係ない話。


ではまた

2024年7月20日土曜日

アミダテントウ幼虫のもけもけを拡大してみた。

こないだ七夕の日に手すりを歩いていたもけもけ。

アミダテントウAmida tricolor 幼虫

遠目にヒメカゲロウの幼虫かいな?とパシャリと撮って見たらなんか違う。

拡大

アミダテントウAmida tricolor 幼虫

顔に大きな大顎が無いし、なんか太短い触角がある。

あ、これ以前ネットで見たアミダテントウの幼虫では?


ではと、近くにいたアオバハゴロモの幼虫がついた小枝も回収。

大きめのフィルムケース型容器に入れておいたら数個体食べたようで動かなくなった。

モケモケのままなので中身が蛹化してるかどうか判断できず。

今朝、久し振りに見たところちょっと黒っぽい気がしたので突っついてみたら、アミダテントウが抜け出してきて無事に種類が確定。

アミダテントウAmida tricolor
学名の通り、三色のテントウムシである。

テントウムシ界の三毛猫ですな。


これだけだとつまらないので、モケモケを光学顕微鏡で拡大してみた。

アミダテントウAmida tricolor
幼虫の蝋物質

直線状の細い蝋物質に、クルンと丸まった太短い蝋物質が多数付着した構造のようだ。

スケールの一目盛が0.0025mmなので、毛の太さはだいたい0.002mmてところ。

毛の太さ、いや細さは2ミクロン。


このモケモケをカバーガラスに乗っけてライターで炙ってみたら、一瞬で溶けて100分の1くらいの透明な液滴になって、冷めると半透明な蝋になった。

ふむ、これでロウソクを作るとしたら天文学的な数のアミダテントウがいりますな。

 

おまけ

食べかすの拡大

これはベッコウハゴロモの幼虫だが、原型がそのまま残ってる。

同じようにアオバハゴロモの幼虫も原形が残っていた。

他のテントウムシみたいに「むしゃあぁ」と食べたりせずに中身を体外消化して吸い取っているようだ。

どっちかというとヒメカゲロウ寄りの生活スタイルである。


ではまた

2024年7月13日土曜日

マルツノゼミの一種

七夕の日曜日。

もう本当に久しぶりの晴れ間である。

フラフラ飛んでるエゾオナガバチっぽいのを見掛けて、欲をかいて先に写真を撮ろうとしてそのまま逃げられちゃったり。しょも。。

エノキのひこばえにちんちくりんのアワフキムシっぽいのを見掛けてパチリ。

マルツノゼミGargara genistae

アワフキじゃなくツノゼミだった。

日本のツノゼミは海外のと比べておとなしめのデザイン。

マルツノゼミの仲間らしい。

「九州でよく見られるウンカ・ヨコバイ・キジラミ図鑑(櫂歌書房)」をみるとマルツノゼミそのもののように見える。

「セミと仲間の図鑑(トンボ出版)」のマルツノゼミは翅に帯がある標本が載っていてオビマルツノゼミと素人目には区別がつかない。。

「新訂 原色昆虫大図鑑3(北隆館)」をみると、上記2種に加えてハコネマルツノゼミのほか図がないけどミヤママルツノゼミ、イボタマルツノゼミとか言うのがいるらしい。

これはひょっとして未記載種もいるのでは?

マルツノゼミで良さげだけど無理はしない。

ということで、?付きにしておく。

以下拡大画像。背面

マルツノゼミGargara genistae
翅端まで約4.5㎜。

腹面


翅はこんな。

マルツノゼミGargara genistae
横。

腹部はちょっと粉拭いてる感じで点刻がある。

正面顔デデン

マルツノゼミGargara genistae
触角は細くて基半は白色。

体表の毛は金色。


そういえば昔採った記憶が。

画像検索したら帯のある個体の写真が出てきた。

オビマルツノゼミGargara katoi
2013年5月26日のお散歩コース産である。

近所では10年に1回しか見かけないグループである。


ではまた

2024年7月6日土曜日

シマバエ科の蛹?

うたた寝してたらもうこんな時間。。

ネタが無いのテキトーに。

ちょっと前、イノモトソウの葉先が丸まった巣になっていた。

たぶんイノモトソウノメイガの巣だと思うが古巣だった。

そこにくっ付いていたハエの囲蛹。


持ち帰って羽化したのがこんなの。

シマバエ科?Lauxaniidae

シマバエ科だとおもう。

気がついたら萎びていたので調べる気力が失せてしまった。

忙しいのが悪い。

側面はシマシマで背中はグレー。

シマバエ科?Lauxaniidae

羽化後の囲蛹殻


ショウジョウバエと同じタイプの殻


ではまた