2021年1月9日土曜日

ボタンヅルを食べるマルハバチ亜科の幼虫

ネタがないので昨年見た不明幼虫から。

2021年11月20日追記

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無事に羽化して、キイロハバチの1種Monophadnus nigritarsis であることが判明。成虫は以下の記事にあります。

「キイロハバチ属の1種Monophadnus nigritarsis の羽化」

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暮れも押し詰まった12月6日、ボタンヅルに新しい食痕があったので捲ってみた。

キイロハバチ属の1種  亜終齢
Monophadnus nigritarsis
近所に生えているのはセンニンソウだと思っていたけど、葉に鋸歯があるのはボタンヅルのようだ。例外があるのでセンニンソウかも?

ハバチの幼虫はめったに採集しないけれど、3個体ほど持ち帰る。
拡大
キイロハバチ属の1種  亜終齢
Monophadnus nigritarsis
側面
キイロハバチ属の1種  亜終齢
Monophadnus nigritarsis

不思議なトゲのいもむしである。

こんなトゲの付き方をしたいもむしには見覚えがある。

旧ブログの「トゲトゲいもむし」↓ 

insectmoth.hatenablog.com

旧ブログのこのハバチは新しく仕入れたハバチ図鑑で

ナラガシワマルハバチの和名がついていた。

今回のは明らかに別種だけれど、マルハバチ亜科の幼虫だろう。

「日本産ハバチ・キバチ類図鑑(北海道大学出版会,2020)」から

マルハバチ亜科でボタンヅル(センニンソウ)を食べる種は

アカマルハバチ属 Nesotomostethus

 ルイスアカマルハバチ Nesotomostethus clemati

 クロバアカマルハバチ Nesotomostethus religiosa

ヒゲブトマルハバチ属 Megatomostethus

 ヒゲブトマルハバチ Megatomostethus crassicornis

キイロハバチ属 Monophadnus

 キイロハバチ Monophadnus nigriceps

の3属4種。

ネットで検索してもキイロハバチの幼虫?とされるトゲのない幼虫しか見当たらない。

なので、アカマルハバチ属かヒゲブトマルハバチ属だと思うけど、過去に採集した成虫を確認する暇がなかったので、宿題である。

持ち帰った幼虫はしばらくすると脱皮した。

キイロハバチ属の1種  終齢
Monophadnus nigritarsis
トゲなくなった!?

キイロハバチ属の1種  終齢
Monophadnus nigritarsis
丸々としてオイシそう。


さて、トゲがなくなると葉っぱを食べずにウロウロ歩き回るようになった。

蛹化のサインですな。

ちょっと思いついて、オアシス(生け花に使う給水スポンジ)をシャーレに入れて放してみた。

ガシガシ穴をあけて潜っていった。

カビたりしてダメになった幼虫もいるが、1個体のみカビずに残っている.

微動だにしないけど。

春になったら羽化しないかなぁ。(希望的観測)


ではまた

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