2017年9月16日土曜日

クリイロヒメキノコムシの幼虫

虫を見て初めて判ったこと。

8月27日、コナラの倒木に白いカビの塊みたいなキノコを見つけた。
なんかいる。
拡大すると、、
クリイロヒメキノコムシ Sphinus castaneipennis
ヒメキノコムシ科は変形菌(粘菌)の胞子を食べることで知られている。
このときはお腹空いたらカビも食べるのかな?とか思ってた。

9月3日に見ると、それはもろもろになっていた。
拡大してみると、、、
ススワタリと化した成虫と、幼虫らしきものがたくさん。
マックロクロスケデテオイデ~

アレッ?と思って調べてみると、この塊も変形菌らしい。
ススホコリ属の1種 Fuligo sp. で色彩から シロススホコリ Fuligo candida と思われる。
やっぱり変形菌しか食べない昆虫のようだ。

成虫は旧ブログで紹介済み(粘菌食いの虫・・クリイロヒメキノコムシ)なので
一部持ち帰って幼虫を観察
矢印のツブツブが糞。もやっとしてるのは胞子。
幼虫拡大
クリイロヒメキノコムシ Sphinus castaneipennis 幼虫、背面
10%苛性カリ水溶液で炊いて筋肉を溶かし透過光観察
クリイロヒメキノコムシ Sphinus castaneipennis 幼虫
大顎が結構オモシロい形。
先っちょはギザギザのこぎり
付け根は「おろし金」状。
のどに見える胞子は潰れているように見える。

人で言うなら前歯と奥歯の役を一対の大顎でこなしてる感じ?

持ち帰った幼虫は9月7日には蛹化した個体がたくさん見られた。成長早い。
クリイロヒメキノコムシ Sphinus castaneipennis 蛹、側面

クリイロヒメキノコムシ Sphinus castaneipennis 蛹、腹面

クリイロヒメキノコムシ Sphinus castaneipennis 蛹、背面
幼虫の脱皮殻を外すと長い尾突起があった。

9月10日、平日に降った雨で綺麗に洗い流されていた。
こんなすぐに無くなる資源をよく利用できるものだ。

おまけ。
ナンチャッテ深度合成した成虫画像。
クリイロヒメキノコムシ Sphinus castaneipennis
ではまた

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