日曜日、普通は地面スレスレに飛んでいるツチバチっぽいのが
目の高さをフワフワ飛んで葉裏に止まる、を繰り返していたので
撮る&採る。
ツチバチじゃなくてヒメバチ科だった。なかなかカラフルな種類である。
背面
キマダラツヤアシブトヒメバチ(キマダラマルヒメバチ) Colpotrochia nipponensis |
腹面
キマダラツヤアシブトヒメバチ (キマダラマルヒメバチ)Colpotrochia nipponensis |
産卵管が非常に短いが♀である。
ヒメバチなど図鑑でもわずかな種しか掲載されていないので、
同定できる気がしなかったが、目立つ種類なので試しに以下のサイト、
「日本産ヒメバチ目録 Check list of Japanese Ichneumonidae」と
「Information station of Parasitoid wasps」で絵合わせ同定した結果、
キマダラツヤアシブトヒメバチとしてよさそうだ。
旧和名はキマダラマルヒメバチだが、属和名がツヤアシブトヒメバチ属のため
それに合わせて新和名が提唱されているようである。
本種はヒメバチ科Ichneumonidaeのメンガタヒメバチ亜科Metopiinaeに属する。
「Information station of Parasitoid wasps」には亜科や属までの検索が載っている。
メンガタヒメバチ亜科からツヤアシブトヒメバチ属までの特徴を抜き書き。
***************************************************************
顔面に盾状隆起は無い。
後体節第3~5節の側背板は発達する。前中脚付節は通常単純で、櫛歯を欠く(Hypsiceraの一部の種では有する。この場合、単眼後方部は単眼前方部に対し横から見て直角)。
後脚脛節棘は2本。触角の先端方は通常。
触角挿入孔間には高いひだを持ち、その背方には中央に縦の切れ込みがある。
後体節第1背板基部は狭く、気門は基部方3/8~1/2に有り、第1腹板は1/3-1/2まで存在する。頭部は幾分丸い。触角挿入孔間のひだは角ばる。・・Colpotrochia
後翅翅脈Nervellusは上方終点が下方終点に対し先端方にあるか、互いに同じ程度の位置で、垂直。鏡胞はたいてい無い。・・・Subgenus Colpotrochia
***************************************************************
非常にややこしい、が特徴は合っている気がする。
拡大画像いろいろ
前脚の爪
後脚の距(後脚脛節棘)は2本
腹部第1節背板(後体節第1背板)矢印は気門
第1腹板(矢印、背板の1/2ほど)
頭部背面
胸部背面
矢印は前伸腹節。有剣ハチ類は腹部第1節が胸部と一体化しており前伸腹節と呼ぶ。見掛けの腹部第1節は実は2節目である。
これは運動器官の要である胸部の容量を増やすため、とかなんとか言われている。
ハチ類の前伸腹節にはたいてい複雑な彫刻模様があるが本種は単純であった。
おまけ
正面顔
新鮮なうちの複眼はなんか重金属的な虹色光沢があった。
ではまた
0 件のコメント:
コメントを投稿