日曜日のお散歩で見かけた、ちっちゃいハチ。
2020年11月29日
老眼でぼんやりとしか見えないが触角が変なので確保。めっきり寒くなったので逃げられることがなくてよい。
側面
クシヒゲアリガタバチ Epyris formosus ♂ |
クシヒゲアリガタバチ Epyris formosus ♂ |
「日本の昆虫Vol.1 アリガタバチ科(日本昆虫学会編.2006)」によると、日本のアリガタバチ科で櫛状の触角をもつ種は少なく、クシヒゲアリガタバチ♂とエダヒゲアリガタバチ♂の2種のみである。いずれも♀の触角は糸状。
クシヒゲアリガタバチの触角は触角第2節と3節はリング状で小さく、4節から12節が櫛状であるのに対し、
エダヒゲアリガタバチ Epyris pectinatus では触角第3節から11節が櫛状で12節と13節が円筒状であることで区別できる、とある。体長もエダヒゲは2.5~4㎜と小型である。
本種はアリガタバチ科 Bethylidae ヒメアリガタバチ亜科 Epyrinae ヒメアリガタバチ属 Epyris に属する。
上記の文献から、
ヒメアリガタバチ亜科 Epyrinae の特徴を抜き書き
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前伸腹節の後側縁に突起がない
腹部第2節が大きく発達することはない
複眼は大きくその直径は頭幅の0.3倍以上
基脈は単純で別の翅脈が派生しない
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で、ヒメアリガタバチ属 Epyris の特徴は
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触角は13節
頭盾前縁は中央で大きく突出する
径脈Rは基脈Bより長い
中胸背縦斜溝は明瞭
基脈Bは亜前縁脈SCの先端に接続する。
小盾板前縁には1対の小孔がある
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などなど。
各部を拡大してみる。
翅
SC:subcosta 亜前縁脈
PS:pterostigma 縁紋
PRS:prostigma 亜縁紋
R:radial vein 径脈
B:basal vein(Rs & M)基脈
※本種には亜縁紋はほとんどないので括弧つきにした。
顔面
触角間から前方が頭盾。触角第2節と3節(②と③)は短い。
胸部側面
細腰亜目(ハバチ・キバチ以外のハチ)では第1腹節と後胸が融合しており区切りが判りにくいが、背面が腹部の名残で前伸腹節と呼び、それ以外が後胸の名残であるようだ。胸部背面
いろんな印刻があってカッコよし。おまけの胸部腹面
ではまた
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