2024年12月7日土曜日

こちらの口器は細長い・・・クチボソヒメガガンボ

 先週に引き続き、口の長いヒメガガンボの巻。

日曜日の成果が今ひとつの我がお散歩コース。

こちらは平日水曜日の我が家の洗面台。

排水口にいたヒメガガンボ。

朝の忙しいときにもー!

とか言いながらフィルムケースに救出。

会社の実体顕微鏡で見ておっ?となって、、、

標本になっていただいた。

南無南無

こんなやつ

クチボソヒメガガンボの一種
Geranomyia gifuensis
先週のクチナガガガンボほどではないけれど、口がニヨンと伸びていた。

口のとこ、斜め下から。

クチボソヒメガガンボの一種
Geranomyia gifuensis
伸びた口の三分の一ほどに小顎髭らしきものが見える。

図鑑によるとそこから伸びているのは「唇弁(labella)」とのこと。

クチナガとかクチボソとかややこしや。

どーでもいいけど、複眼はほぼ「目ん玉つながりのおまわりさん」状態である。

頭部を上から

クチボソヒメガガンボの一種
Geranomyia gifuensis
「環境アセスメント動物調査手法5」に双翅目の科までの絵解き検索があって、ヒメガガンボ亜科は属までの検索がついていたのを読むと、

触角鞭節が12節で、

唇弁(labella)がクチバシ状に伸びるのは、

クチボソヒメガガンボ属Geranomyia であるそうだ。

で検索すると、ハエの掲示板で本州の無紋のGeranomyiagifuensisのみです、などとあって、ほほうと思ったが10年以上前のスレッドなのでも少しググると、

「Two new species of the genus Geranomyia from Japan, with notes on the Japanese species 2020,Kato & Kato」

という重要文献が閲覧可能だった。

ので、ダウンロードして英語を斜め読みしてみた。

オスの交尾器さえあれば、確実に同定可能な感じだった。

こっちはメス。。。。

本州の翅が無紋の種類が複数に増えていたので例によって sp. かぁ、と思ったけど、翅脈図もあるのでそっちで何とかならんか?と以下の図を作成。

クチボソヒメガガンボの一種
Geranomyia gifuensis

久しぶりに翅脈記号入れたら、1時間くらいかかってしまった。
R3 とかR4+5 あたりはちょっとあやふや。。

じっくり見たら、M脈基幹(M)の分岐部(赤矢印)と m-cu 横脈の位置関係に差があるようだった。
無紋の種のうち、m-cu 横脈が分岐部の外側につながるのは G. gifuensis だけのようである。

個体変異の範疇だったらアウトだけれど、とりあえず G. gifuensis にしておくこととする。

和名がないのが残念。

ではまた

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