2020年6月13日土曜日

ヒメハヤバチの勘違い?

日曜日のお散歩で、何かを運んでいる10㎜ほどのハチを見つけた。
陽が当たって熱いところなので高速で走っていく。
ピンぼけ写真しか撮れなかった。。
ヒメハヤバチ Tachytes fruticis
近づきすぎて警戒されてしまい、獲物を放して走り去る。
獲物はその隙に風に飛ばされてしまった。

エライ軽い獲物やなぁ、とその時は思ったが
帰って画像を見てみれば、どう見ても脱皮殻。
オマガリフキバッタの幼虫の脱皮殻のようだ。

何の役にも立たない脱皮殻をなぜに運んでいたのか?
謎である。
予行演習?

さて、脱皮殻は行方不明になったが、ハチの方は戻ってきたので拉致。

以下死骸の画像。
背面
ヒメハヤバチ Tachytes fruticis
頭部背面
単眼は3個あるが前単眼の1個は通常の球形であるが
2個の後単眼は勾玉状に変形する。
この特徴だけでハヤバチ属Tachytesになる。

中胸背板はムキっと膨らんで強そうな感じ。

側面
大顎下面に切り込みがある
中胸背板の側縁は丸く突出している。

翅脈はこんな。

胸部背面
前伸腹節には細かな皴。

顔面
大顎の切り込みの後ろはちょっとだけ張り出してる。
マーラースペース(大顎と複眼の間、人でいう頬の部分)は
ほとんどない。

本種はギングチバチ科 Crabronidae に属する。
勾玉状の後単眼でハヤバチ属なのは判っているが、

図鑑から抜き出したハヤバチ属の特徴は
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複眼の内側はえぐれない
前翅亜縁室は3個
額の上から頭頂部にかけて両眼に沿った隆起はない
前伸腹節は中胸より短い
後単眼は著しく変形し、勾玉状になる
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ヒメハヤバチの特徴
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腹部の第1~4腹節に白毛帯がある
体長は10~13㎜
前胸背板の中央付近に1対の毛班はない
脚は付節を含めて黒色
頭部の毛は白色
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ではまた

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