2021年5月22日土曜日

ムカシアリガタバチの♂

5月中旬なのに近畿も梅雨入りとか何ですか?

長靴履いて傘さして通常営業のお散歩へ。

雨の合間にフラフラと飛んでいたのをネットイン。

ちいさいコツチバチかな?とか思ったが、

帰ってみたら大きなアリガタバチ科Bethylidaeだった。

背面

ムカシアリガタバチ Acrepyris japonicus

腹面

ムカシアリガタバチ Acrepyris japonicus ♂

側面


「日本産有剣ハチ類図鑑(2016,東海大学出版部)」で検索した結果、

ムカシアリガタバチ Acrepyris japonicus に落ち着いた、

ムカシアリガタバチ亜科 Pristocerinae

ムカシアリガタバチ属 Acrepyris に属す。

検索表より特徴を抜粋。

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ムカシアリガタバチ亜科 Pristocerinae

前伸腹節後縁両側に突起はない

腹部第2節はとくに発達せず、第3節以降の長さの和より短い

♂の後胸は大きく、中胸と前伸腹節は背面中央部でも後胸で隔てられる


ムカシアリガタバチ属 Acrepyris

腹部第2背板は単純で小孔や凹みはない

触角は13節で、各鞭節の長さは幅の2倍以上

複眼は毛を欠くかまばら

単眼は頭部後縁から離れる

前翅に後縁紋脈がある

前伸腹節背板に複数の隆起線や皺を持つ

♂の挿入器は細長く3つの部分から構成される

大顎の基部の歯は強く、弧を描いて先端が頭盾に向く

頭盾前縁は突出せずほぼ直線的で触角挿入口付近は凹む


ムカシアリガタバチ Acrepyris japonicus

前伸腹節背面は全体に皺状の彫刻がある

前胸背板は上から見た台形に近く肩部は角張る

大顎の歯は4個

頭盾前縁は弱く凹む

交尾鈎先端に葉状突起が2個ある

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各部の拡大、胸部

他のアリガタバチでは背面中央で後胸背板が狭くなり、小盾板と前伸腹節がくっついている。

図鑑の解説から書き込んでみた。

アリガタバチにしては翅脈がよく残っている。

ここら辺が祖先的でムカシがつくのかなぁ?

アリガタバチ科の後翅には閉じた部屋がないのが特徴の一つ。


正面斜め前から顔の拡大

大顎に歯が4つあって、手前の1個が大きくてカッチョいい。


交尾器を引っ張り出したら3つに分かれたの図。


交尾器を横から
交尾鈎先端に葉状突起が2個あるの図。


本種の♀は無翅で体色も褐色で全然違う形をしてるそうだが、採集例が少なくツルグレンで見つかることが多いらしい。


コメツキムシの幼虫に寄生するそうだ。

たまに持ち帰る腐葉土で見つからないかなぁ?


ではまた

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