というか、トビオくんの餌に使ったクヌギの葉にくっ付いていた。
ちょっと見にくいけれど、矢印のところに透けて見える黄色いのが精巣である。つまりオス。
葉を綴って営繭していたので、ほぼ前蛹状態であろう。
などと言っている内に蛹化。
2023年4月27日
ミダレカクモンハマキ蛹 Archips fuscocupreana |
体長は約10mm。
本種の♂は前翅前縁基部(矢印位置)に折り返し部分がある。
コレを「前縁褶(ぜんえんしゅう・ぜんえんひだ): costal fold」といって、♀には無い構造であり、ハマキガ亜科の数属に見られる特徴である。
羽化後の繭からは蛹が飛び出している。
ハマキガ科の蛹は、腹部のトゲを使って頭を繭から出してから羽化する。
腹部も伸ばしているので全長が14mmくらいに増えている。それに対して工夫しているわけですな。
蛹の腹端、側面
腹部第8・9・10節は癒合している。蛹の腹端、腹面
尾端の鉤状刺毛で繭に固定している。
羽化の際に蛹が繭から飛び出すときにもコレが錨(いかり)の役割を果たしており、勢い余って蛹が落っこちることを防いでいる。
(開口と書いたが穴が開いているわけでは無い。)
画像は♂なので、交尾器開口部は第9腹節にあるが、♀の場合は第8腹節に陥入する形で開口しているので、蛹での雌雄の区別は可能である。
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