もうひとつ、雪の上を歩きまわる翅が退化した昆虫類もそう呼ばれる。
代表的なのがセッケイカワゲラで、あとフユガガンボと呼ばれる
ガガンボダマシ科に属する昆虫がいる。
そして、ヒメガガンボ科ホシヒメガガンボ亜科に属するクモガタガガンボ属 Chionea も
翅が退化した冬に成虫が出現する昆虫である。
そんな虫が雪とあまり縁のない神戸の低地にいるとは思わなかった。
正月3日の初散歩。
昨年12月に刈って積んでおいたササの束。
ビニールシートに広げてぺしぺし叩く。
ササ束をどけて落ちた生き物を観察。。。
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ん!?
クモガタガガンボの1種 Chionea sp. |
翅の無い双翅目が走っていた。
写真でしか見たことのないクモガタガガンボ類ではないか!
帰ってから情報を集める。。。
「一寸のハエにも五分の大和魂・改」の関連スレッド↓
「雪虫(2006年1月17日pakenya氏投稿)」
あと、雑誌「日本の生物2-11(1988年11月;文一総合出版)」に
「積雪上に見られるガガンボとユスリカ」という記事があり、
クモガタガガンボについては3種の検索表と交尾器の図がある。
話を総合すると、日本産は今のところ以下の3種。
チビクモガタガガンボ Chionea gracilistyla
ハエの掲示板の書き込み時点では学名が Chionea crassipes とされている。
ニッポンクモガタガガンボ Chionea nipponica
カネノクモガタガガンボ Chionea kanenoi
本州産についてはもっと種類が分かれるかも?
ただ材料が集まらないので検討し難い、
だとか。
上記3種のうち、
カネノクモガタガガンボだけは低山地で採集できるそうで、
分布も本州だけでなく、四国や九州まで記録があり、
過去には京都市の深泥池でも採集例があるそうだ。
外から見える把握器の形状も違和感がないので
今回のものもカネノクモガタガガンボとしておいて
今は問題がないと思う。
上からの図
カネノクモガタガガンボ? Chionea kanenoi ? |
平均棍は普通にある。何かの役に立っているのか?
横から
カネノクモガタガガンボ? Chionea kanenoi ? |
交尾器は自宅ではあまり拡大して見られないので
違いがよく判らない。
手もとにある交尾器の図が30年近く前のものだし
過信しない方が良さげでもある。
おまけ
死んだふりするクモガタガガンボ
カネノクモガタガガンボ? Chionea kanenoi ? |
ではまた
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