2018年12月15日土曜日

コキアシヒラタヒメバチ

ネタが無いのでちょっと前(11/25)になんとなく採ったヒメバチを調べてみる。

例によって以下のサイトで総当たり(素人同定)
「日本産ヒメバチ目録 Check list of Japanese Ichneumonidae」
「Information station of Parasitoid wasps」で絵合わせ同定した結果、

コキアシヒラタヒメバチ Apechthis capuliferaのようだ。
産卵管が短く見えるが、付け根から見ると の長さがあるのでそこそこ。
後脚付節より長いくらい。

ヒラタヒメバチ亜科 Pimplinae に属する。

上記サイトから Aphectis 属の特徴を抜き書き。
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頭盾は溝で顔面と区分され、先端半分が薄くなる
中胸盾板はなめらか
腹柄節の気門は中央より前方にある
側板溝はほぼ直線
体色は黒色
体はツヤがないか鈍いツヤがある程度
爪の基部は幅の広い付属歯を持つ
産卵管の先端は著しく下方に曲がる
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以下拡大画像。胸部背面、ツヤはない。

顔。矢印が顔面と頭盾の境い目の溝。この溝から触角までが顔面。
溝から下が頭盾。頭盾下方は薄っぺらく見える。
複眼に模様があるのは乾燥して中が剥離したから。生時は黒い。


青矢印が中胸の側板溝。緑矢印は腹柄節の気門位置。
腹柄節と言うか腹部第1節、と言うか前伸腹節があるから正確には第2腹節。
上のヒメバチサイトでは見かけの腹部を「後体節」と呼称している。

爪基部に幅広の板状の付属歯、爪間体が爪の間にあるので付属歯が判りにくい。
写真の腕が無くてすまぬ。

下方に曲がる産卵管の拡大。ギザ歯付き。

Apechthis 属はリストによると日本産5種。
すべての画像は無いが模様と産卵管の長さがよく一致するので
間違いないだろう。
本種は寒冷地では後脚腿節はしばしば黒化するとのこと。
普通種で、おもに鱗翅目の蛹に寄生するそうな。

秋口から初冬にかけてよく見かける気がするので
越冬蛹を探して飛んでるのかな?

2020年6月6日追記
♂が採れたのでこちらの記事で紹介しました。↓
「コキアシヒラタヒメバチ・・・今度は♂」

ではまた

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