2022年4月23日土曜日

状況証拠はノキシノブハモグリバエ。

お散歩コースで3月20日にみかけたノキシノブ。

字書き虫が潜り込んでいる。。。
シダ類につくのは見た記憶がない。

たぶん見てるけど忘れてる。

同じ葉を翌週3月27日に見てみると。。。
食害が進んでスカスカになっていたので回収してみた。

拡大して見ると、

ぴょっとナニカ飛び出している。

ハモグリバエの囲蛹の前方気門のようだ。

おおお、成虫見れそうな雰囲気。

ごくまれにハモグリバエの潜った葉を持ち帰るのだが、

カビるか干涸らびるかでなかなか成虫まで持っていけたことがない。


時々加湿しながらフィルムケースに放置。

今週は忙しくて見ておらず、さっき見たら羽化して死んでいた。。。

呪いか?

何かこういうのに法則名があるのでは?

気を取り直して撮影。

側面

ノキシノブハモグリバエ Chromatomyia masumiae
だと思う。
とてもハモグリバエ科っぽい配色。
ちょっとネットを検索すると、以下の記載を発見。

「Notes on the Japanese Fern-miners (Diptera, Agromyzidae), with Description of a New Species.」Japanese journal of systematic entomology 16(1): 161-164.

2010年に新種記載された割りと新しく発見された種類のようだ。
英文で図は♂の交尾器だけ、というアマチュアには敷居の高い記載なので、詳しく検証する気力が起きなかった。
でもハモグリバエ科は寄主植物が判れば同定は八割方済んでいるも同然のようなグループなのでたぶん合っていると思う。

本種は和歌山の蛾を精力的に報告されている村瀬ますみ氏が発見者のようで、種名に献名されたよう。

記載文には和名がなかったようだが、「日本昆虫目録 第8巻第2部 双翅目 第2部 短角亜目額囊節(日本昆虫学会,2014)」を見ると、和名にノキシノブハモグリバエと記載されてあった。

腹面

ノキシノブハモグリバエ Chromatomyia masumiae

背面


胸部を斜めから。


ハモグリバエ科ってM脈から下は細いような気がする。


顔その2

テネラルのまま死んだので顔面が委縮してしまったような。


羽化後の囲蛹殻

幼虫期の口鉤(=大あご)が透けてみえる。

羽化後の囲蛹殻、側面


囲蛹殻の前方気門を正面から

オモシロい形。
幼虫の時は葉に潜ったままで生活しているのに、蛹化するとシュノーケルのように気門を葉から突き出すのは何故なのか?
成虫形態に大変身するから、それなりに酸素要求量が大きくなるのかな?


ではまた

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