2023年2月25日土曜日

真冬のタイワンタケクマバチと居候

いよいよネタが無くなったので、去年見つけたタイワンタケクマバチの巣を暴いてみた。

このツイートのヤツ↓ 

これをこの間の日曜日に持ち帰ってパカリ。

タイワンタケクマバチ Xylocopa tranquebarorum
巣の仕切りは綺麗に掃除されて無くなっていた。

中身は3♂3♀合計6個体の新成虫。

♂の体重はそれぞれ1232mg、1258mg、1127mg、平均1206mg。

♀の体重はそれぞれ647mg、761mg、821mg、平均743mg。

♂の体重は♀の約1.6倍。

♂は条件の良いところでテリトリー張ってホバリングする習性があるため、雄同士で良い場所を取り合って闘争する関係で大型化する方向に進化したのかと思う。

クワガタと同じですな。

かたまっていたのと反対側。

こちらにも巣の仕切りの痕跡があった。

1枚目写真の矢印部分の拡大。

出入り口とは別に、内側から囓った跡がある。

タイワンタケクマバチは竹の内側を囓って巣の仕切りに使うそうだ。

エコですな?

出入り口の直径は約7.5mmだった。

ハチの背中を拡大して見ると、

タイワンタケクマバチコナダニのヒポプスがスタンバイしていた。

こいつらは寄生しているのではなく、便乗である。

口が退化しているので寄生しようがない。

新しい巣に着くまで飲まず食わずらしい。

新しい巣にたどり着いたものが花粉団子などを食べて増殖するそうだ。

コレについては以前記事にしている↓

「便乗ダニのタイワンタケクマバチコナダニ」

在来のキムネクマバチにも同属のダニが着くが別種らしい。


竹筒を拡大してみると、汚れた部分に変なのが1匹居た。

トガリチャタテ Tapinella africana
つぶつぶは花粉だと思う。

粒が大きく見えると言うことはアオイ科の花粉かな?

トガリチャタテ Tapinella africana
体長は1.3mmほど。腹端の形状見ると♀みたい。
フトチャタテ科に属する菌食性の虫である。

翅脈
トガリチャタテ Tapinella africana
適当感のある翅脈。
個体によっては翅が退化するらしい。
手持ちの図鑑(家屋害虫事典)によると♂は無翅とあるが、害虫屋さんのブログによると♂にも長翅型が出るらしい。

私は屋内の粘着トラップに付いているのしか見たことがなかった。
野外で見たのは今回が初めてである。


ではまた

0 件のコメント:

コメントを投稿