2023年6月17日土曜日

ニセケバエの1種とナガサキニセケバエ

日曜日はあいにくの雨。。

クリの葉裏にハエの群れ。

2023年6月11日

ニセケバエ科の1種
Scatopsidae gen.sp.
ニセケバエの1種というのは判ったが、他にめぼしいものがいないのでフィルムケースイン。(他にもっとおるやろ!と言うツッコミは無視)

♂拡大
ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?

体長約2mm。

♀拡大
ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?

外見の差はあまりない。

翅脈を見ると、11年前のおちゃたてむしさんのブログに紹介されていた種と同じもよう。↓

「ニセケバエ科の一種」

と言うことで、今回のもRhegmoclema属の1種のようである。近所だし。

日本昆虫目録のニセケバエ科では5属6種類の記録があるが、Rhegmoclema属はその中に入っていない。

研究者の少ない地味なグループなのでよくあることとしよう。

と言うのもアレなので、?付きにしておこう。

顔面

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
複眼が左右接している。

前翅

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
1脈の基部が消失してM2脈との分岐部が判らない。

透化処理した頭部

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
触角は12節。

第7腹節

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
背板後縁中央に突出部がある。

♂交尾器

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?

あと、交尾器につながって腹部にあったもの。
ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?

クリオネみたいなこの器官はネットをあさったら、Sperm pump とか、精子ポンプとか言う器官らしい。

初めて知った器官である。

平均棍(へいきんこん;halter,複数形はhalteres)

双翅目は後翅が縮小しており「平均棍」と呼ばれる。

♀交尾器

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
球形のは受精嚢。カバーガラスかけたら割れちゃった。


いつもはこんな感じで不明種いた、で終わっているけど

ちょうどもらい物で名前が判るのがあったので貼っておく。

大阪府下の街中で採れたものとしてテープに挟まれた状態でやってきた。

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
スケールは0.5mmなので、こちらも体長は約2mm。
ひでぶ状態なので、透化処理した部分図を以下。

頭部

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
こちらの触角は10節しかない。

前翅

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
本によって翅脈の名称が変わるので()付きで書き込んである。

1脈は基部で消失せずM2脈とつながっている。

第7腹節

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
背板後縁中央は細長く突出する。

腹板には小さな切れ込み。

♂交尾器

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
同じ科なのにずいぶん違う。

細長いゼンマイ状のペニス。

Sperm pump は似たような形。


平均棍

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
こちらは基部に剛毛が列生している。

外見はほぼ一緒なのに、

拡大してみるとずいぶん違いがあって面白い。


ではまた

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