汚れている様に見えるのは地衣類が着生しているからみたい。
常緑の葉の上に生える地衣類を「生葉上地衣」と呼び、種によっては常に生葉上に生える「絶対的生葉上性」の種と、通常は樹皮着生するが日和見的に生葉上にも生える「条件的生葉上性」の種があるそうだ。
画像の地衣がどちらかは私には判らない。
この子、旧ブログで羽化確認したヤツだと思う。↓
このとき見つけた幼虫は成熟しており、何を食べるか確認できないまま蛹化してしまったので食性は判らず仕舞い。
本種を含むコケガ亜科は名前の通り知られている食草は、ほとんどが地衣類、苔類などのいわゆる「コケ」を食べ、他には枯れ葉など、あとまれに生葉を食す、とある。
スカシコケガでは日本産蛾類標準図鑑によると、アラカシ、ミミズバイ、ヒサカキ、サカキの生葉とある。
コケガ亜科の中では異質な記述である。
今回も食痕のあるアラカシの生葉上にいた。
いたんだけど、食痕は古いし、地衣も生えている。
前回のリベンジではないけれど、地衣付きの葉と幼虫を持ち帰って飼育してみた。
それが何も生えていなかったようにツルピカである。
生葉自体には全く手をつけていない。
やっぱり本種もコケガ亜科らしく地衣類を食べる種類のようである。
ひょっとして生葉を食べるという図鑑の観察事例の中に生葉上地衣類を食べていたものを誤認した例があるのではないかと思ったり。。
それとも大元をたどると生葉じゃなく生葉上地衣で、図鑑の誤植だったり?
おまけ
今回の幼虫も翌週には自分の毛を使って垣根付きの繭を作って蛹化した。
蛹化時の幼虫の脱皮殻は糸の隙間から外に捨てるみたい。
ではまた
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