2024年6月1日土曜日

タマゴコバチ科の一種

5月12日のお散歩コース。

モモの葉裏になんか染みのような?

老眼進んでなんも判らん。

ルーペで覗いたら蛾の卵のようなので持ち帰り。

拡大

この模様はヤガ科にみられる特徴だけど、真っ黒な卵は見たことないので何じゃろうとシャーレに入れて孵化を待つことに。

もっとも孵化しても幼虫では判らないので、飼育して成虫見るまでは答え合わせができない。

ので、気が長い話ではある。

とか思ってた3日後、シャーレの中で何か動いている気配。

タマゴコバチ属の一種
Trichogramma sp.

老眼鏡かけてみても何かが動いている気配がするだけ。

実体顕微鏡下で覗いてやっとハチがワラワラしていると判明。

タマゴコバチ科と言えば、世界最小の昆虫を擁する科である。

属は違うが、アザミウマの卵に寄生するタマゴコバチが、体長0.18mmで世界最小とのこと。

こちらはだいたい0.7mmほどなので、まだまだ大きい?

見ていると、♂は卵の上を歩き回っている。

で、♀が顔を覗かせて、

タマゴコバチ属の一種
Trichogramma sp.


出てきた瞬間に♂が飛びついて、
タマゴコバチ属の一種
Trichogramma sp.

交尾していた。

タマゴコバチ属の一種
Trichogramma sp.
うちの撮影環境ではちょっと無理寄り。

雰囲気だけお楽しみください。

脱出後の♀

タマゴコバチ属の一種
Trichogramma sp.
翅はまだ短い。脱出してから伸ばすみたい。

♀の触角先端節は大きいが、♂の触角は等間隔で毛むくじゃら。

♂拡大

タマゴコバチ属の一種
Trichogramma sp. male
♀拡大
タマゴコバチ属の一種
Trichogramma sp. fimale
光学顕微鏡で見た翅

ピントずらしてもう一枚。
後翅は縁毛が主体。

ぼんやり翅脈っぽく見えていたのは刺毛列だった。

翅脈の名残かも知れないけど。


おまけの動画。

タマゴコバチが卵を齧って出てくるところの動画。

ギリギリのところをうんしょうんしょと出てくる。

寄主の卵が大きい場合は複数寄生可能なようで、出た後からまた別の個体が顔を覗かせていた。


ということで卵の正体は判らず仕舞いであった。

黒いのは寄生されていたためかも知れない。


ではまた

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