2024年9月14日土曜日

チクシトゲアリの羽アリ

日曜日のお散歩は特に何事もなく、ネタもなく。。。

翌月曜日、出社しようと玄関に出たら羽アリがぽつんといたので一応確保。通勤かばんにはフィルム型ケースが常備してあるのじゃ。

エライ。

会社の実体顕微鏡で見たら、カッコいい種類だったので今週はその拡大画像を貼っておくこととする。

背面

チクシトゲアリ
Polyrhachis moesta Queen
♀の羽アリ、女王だった。

体長は約7㎜。

胸部背面

チクシトゲアリ
Polyrhachis moesta Queen
前伸腹節と腹柄節に一対のトゲがある。

トゲアリには前胸と中胸にもトゲがあるが、こちらはそれがなく前胸も角張るだけである。

胸部側面

チクシトゲアリ
Polyrhachis moesta Queen
図鑑にはツヤがある種類と書かれているが、拡大すると細かい印刻があって味わい深い。

トゲも後ろに向かってシュッと伸びているのがカッコいい。

働きアリと比べると前伸腹節のトゲはより寝ているように見える。

働きアリのトゲは気持ち上に向いている気がする。

羽アリは飛ぶから邪魔にならないように寝てるのかも。


翅脈はこんな感じ。


チクシトゲアリ
Polyrhachis moesta Queen
顔にも細かい印刻がある。

おまけ

翅の付け根。

付け根は細く、翅脈も弱くなっている。

♀の羽アリは翅を落として土に潜るので細くちぎれやすいような構造になっている。

♂の羽アリはここまで細くなってなかったような?気がする。


チクシトゲアリの働きアリは幼虫を咥えて幼虫が吐く糸を使って巣を補強する習性がある。

ときに常緑の木の葉を綴り合せて巣にすることがある。

旧ブログにそんな巣を紹介しているのでよかったら下のリンクを踏んでください。↓

insectmoth.hatenablog.com

 

ではまた

2024年9月7日土曜日

ニクバエ科の寄生バエ

こないだの日曜日のツイート。 

ふと廻りを見ると、複数のハエが止まっているのに気が付いた。

たぶん寄生するために集まっているのだろう。

営巣期終盤で活動するハチが少なくなって集中してしまうよう。

去年からできたコロニーだけど、2年目ともなると寄生者に見つかってしまうようだ。

去年は気が付かなかっただけかもしれないけど。。

それはさておきこんなハエ。

ヤドリニクバエの一種
Metopia sp.?
ぶれぶれ。

腹部の剛毛の主張がはげしい。

もう一枚。

ヤドリニクバエの一種
Metopia sp.?
頭でっかちのかわいいハエである。
3・4個体いたが、全員キンモウアナバチの巣口を注視していた。

体長は5㎜。

ヤドリニクバエの仲間はハチが獲物を持ち帰ってきた際に素早く獲物に取り付いてウジを産み付けるそうだ。

2個体摘まんで帰って拡大。

背面

側面
ヤドリニクバエの一種
Metopia sp.?
前翅

ヤドリニクバエの一種
Metopia sp.?

インターネッツで論文をテキトーに検索したら、Metopia属の顔面の刺毛配列がよく似ていたので、?付きでMetopia sp.にしておきます。


ではまた