2024年8月31日土曜日

黄色いヤドリバエ

2024/9/7追記

Xツイッターで複数の方からヒラタヤドリバエ(ヒラタハナバエ)亜科Phasiinaeの一種だと思う(要約)、とご教示いただいたのでタイトルから?を取りました。あと、最近の国際昆虫学会議のポスターにPhasia caudataとして紹介された種が色彩が似ているとの情報もいただきました。

ありがたやありがたや。

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8月最後の日曜日。

藪の向こうにハエが一匹。

パッと科が思いつかないので確保。

背面

M1+2脈が湾曲してR4+5脈に合流している。

これTwitterで見たワラジムシヤドリバエ科の特徴では?

と検索してみたが、翅脈以外の特徴がかけ離れているように見える。

おなじくかけ離れているけど、ヤドリバエ科にも似たような翅脈の特徴を持つ者がいる。

Catharosia属とか、Grapogaster属なんかが当てはまるようだ。

ただ、こんな色あいのヤドリバエとか見たことないのでなんもわからん。

判らんままの貼り逃げ記事である。あしからず。

腹面


側面


側面ちょい拡大


下小盾板(矢印)は膨らんでいるようなそうでないような?
膨らんでいると見るならばヤドリバエ科。

前翅


♂だったので交尾器を引き出して斜め下から。

何か進展したら記事書き加えますが、

永久にこのままな予感。。


ではまた

2024年8月24日土曜日

チャイロナガカメムシ

地味な名前である。

砂防堰堤の上流側にある平地のササにたくさんいた。

3匹見たからたくさん。

チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
日本に広く分布し、本属では最普通種とのこと。
ヒョウタンナガカメムシ科Rhyparochromidaeに属す。

一匹摘まんで帰るなど。
背面
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
腹面

側面
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
脚の付け根近くの胸部につや消し部分がある。
これが「蒸発域」。
蒸発域の中央にあるナイキのロゴみたいなのが「臭腺」。
矢印は第5腹節。ここが前方に伸張しているのがヒョウタンナガカメムシ科の特徴。
前脚腿節と後脚腿節にトゲが並ぶ。

翅も拡げてみた。
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
両面テープ上で拡げたので、前翅の膜質部と後翅の先端はテープにくっ付いて変な感じで写っている。
後翅前縁中央辺りに連結器のトゲがチラッと見えてる。
拡大して撮るのを失念していた。
カメムシは4枚翅だが、飛ぶときは前後翅を連結して2枚翅として羽ばたいている。
後翅の膜質部は薄いのでシャボン玉みたいに虹色の偽色がでて綺麗。

♂だったので交尾器を引き出してみたの図
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi

把握器を片っぽ出して斜めからパチリンこ。
曲がったトゲがぴょろんとついていた。

おまけ
頭部背面。
チャイロナガカメムシ
Neolethaeus dallasi
頭部背面基部にはつや消しブラックのマクドのマークが隠れていた。
用途は判らず。
微毛は金色。

前胸背板前角やや後方に強い刺毛が生えているのが、チャイロナガカメムシ族の特徴だそうな。

ではまた

2024年8月17日土曜日

いもむし成分追加

ブログタイトルに反して

いもむしが最近出てないので

昨日見掛けた虫貼っておきます。

盆休みの最終日、8/16

道の真ん中でクロヤマアリにちょっかい掛けられていたいもむしがいた。

クロヤマアリを追い払ってパチリ。

セダカシャチホコ
Rabtala cristata
もう一枚
セダカシャチホコ
Rabtala cristata
終齢幼虫になったばかりのようで、頭でっかちである。


成熟するとこんな感じ。

2003年8月3日撮影

セダカシャチホコ
Rabtala cristata
むちむちである。

おしり

セダカシャチホコ
Rabtala cristata
このときはウバメガシにいた。

昨日見たのは、近くのコナラに止まらせておいた。

地面に落ちてたということは何かに襲われた可能性が高いと思うので、飼育しても残念な結果になりそうだし、飼育するのはやめにした。

ついでに成虫も貼ろうと思ったら画像がなかった。

なんで?


ではまた

2024年8月10日土曜日

キンモウアナバチのオス

日曜日に見かけたハチ。

幼虫の餌となるクダマキモドキ類が大きくなってから活動開始する種類である。

その前の週は静かなものだったが、この日曜日はあちこちで穴を掘って砂山を築いていた。

あちこちと言ってもどこかの団体が雑木林再生プロジェクトだかなんだかで、常緑樹を切り倒してクヌギやコナラの苗を植樹するというナゾなイベントをされており、そこにできた裸地がキンモウアナバチの琴線に触れたようで、突然見かけるようになった。

営巣しているのは5メートル四方といった狭い範囲。

木が大きくなったらまたどこかに行くのだろう。

さて、この日は穴を掘るメスとは別に周囲をブンブン飛び回っている個体も多数見かけた。

たぶんオスやろなぁ、

オスなら大勢に影響はなかろうと1匹拉致って帰った。

背面

キンモウアナバチSphex diabolicus

胸部拡大

キンモウアナバチSphex diabolicus ♂

前伸腹節の毛が金色。

近縁でほぼ同じ大きさのクロアナバチは白色である。



顔の毛は銀色っぽい。

複眼の個眼はちいさくて解像しきれない。

舌は短いのでヤブガラシとかの蜜腺が浅い花が好き。


横顔

小顎髭は6節、下唇鬚は4節。

オス交尾器斜め上から


オス交尾器斜め下から


オス交尾器腹面

キンモウアナバチSphex diabolicus ♂

おまけ

前脚の爪

キンモウアナバチSphex diabolicus ♂

ではまた

2024年8月3日土曜日

マドヒラタアブだと思うよ。

虫も少ないし、

暑いしで、

どうにも採集欲が湧かない。

でも散歩は行く。

纏わり付くヒトスジシマカをお散歩ネットで掬ってははたいて捨てる、

をしていたら違うのが入っていたので回収した。

ネタが無いので冷蔵庫に入れていたそれを出してみたらハナアブだった。

マドヒラタアブ
Eumerus japonicus
体長(翅端まで)約8mm。

ちいさい。

ネットではたいたときに若干潰れたみたいで後脚がもげていた。

マドヒラタアブの仲間っぽい。

同属に複数種がいるし、♀なので同定に自信は無いが、たぶんマドヒラタアブで合ってると思う。

側面


腹部背面

マドヒラタアブ
Eumerus japonicus
斑紋が若干透けているから「窓」ヒラタアブなのだろうか。

他にもこんなハナアブいると思うけど。

マドヒラタアブ
Eumerus japonicus
触角が橙色で上面のみ縁が黒い。


もげた後脚

腿節下面中央から後方にトゲが二列に並ぶ。

つま先は毛で白っぽい。


ではまた