2025年11月29日土曜日

ケナガマルキスイの一種

 日曜日のお散歩でスイーピングで得た虫。

ケナガマルキスイの一種
Toramus sp.
体長は1.6mmほど。

ルーペを忘れてきたのでヒメマキムシの一種かな?とか思いながら持ち帰ったもの。

黒バック

ケナガマルキスイの一種
Toramus sp.
毛が長い。。。

以前腐葉土から採ったことのあるケナガマルキスイかな?

と思ったけど、上翅会合線後方に斑紋がある。

図鑑の画像は小さくてよく判らないしで、

ちょっと検索したら、九大博物館の佐々治寛之コレクションに該当種の画像があったので見比べてみると、斑紋はないし、外形もより丸みを帯びた体型なのでドウモ別種らしい。

日本産の同属他種は二つ紋だったり四つ紋だったりで、こんな一つ紋の種類はいない感じ。

ということで手詰まり。

ただ、属名のToramusで検索したら、台湾のサイトにそっくりな種が見つかったけど、Toramus sp.と属止まりで紹介されていた。

ただ、Toramus formosianus?と「?」付きで種名が書かれていたので、それなのかもしれない。

和名をつけるとしたら、ヒトツメケナガマルキスイとかだろうか。

腹面

追記

以前採ったのを見返したら今回のと同じ一つ紋付きで、本来のケナガマルキスイは採ったことないらしいことが判明した。

なんてこと。


ではまた

2025年11月22日土曜日

クビアカツヤゴモクムシの交尾片

最近は虫が少なすぎて普段は採らないような虫を持ち帰った。

クビアカツヤゴモクムシ
Trichotichnus longitarsis
大概まっ黒けなゴミムシ界では異質な色合い。

最初テネラルかと思った。

図鑑の絵合わせでテキトー同定。

腹面

クビアカツヤゴモクムシ
Trichotichnus longitarsis
オスだったので交尾器観察。

袋状のは反転した「内袋」

交尾の際に反転する部分。

10%苛性カリ水溶液中で加熱して筋肉溶かすと反転しやすい。

手指消毒用のアルコールジェルに漬けて回転しながら観察。

クマの爪みたいなのが「交尾片」

クルリ

クビアカツヤゴモクムシ
Trichotichnus longitarsis
クルリ


ではまた

2025年11月15日土曜日

蛇縄模様

 今週は小ネタ。

8月最後の日曜日に下草にくっついていたもの。

セミヤドリガ
Epipomponia nawai
とても久し振りなセミヤドリガの繭。

蛾の中では珍しく寄生性で、しかも寄主はセミの成虫という変わった生態の昆虫である。

それほど珍しいわけではなく、幼虫はヒグラシやミンミンゼミなどにくっついており、白色綿状の分泌物に覆われており目立つのですぐに判る。

繭もこの分泌物を利用して作るため、木の幹についているのをたま~に見かける。

ただ、成虫を見かけることは少ないので持ち帰ってみた。

んだけど、全然羽化しないので拡大してみたら、

穴空いてるじゃないの。

セミヤドリガに寄生蜂!?

そんなヤツいる?と繭を開けてみたら、

風化した輪ゴムみたいな質感の不思議物体が残っていた。

んーーー

想像するに、アリに見つかって前蛹が解体されて消化管内容物だけ残された状態?

寄生虫だったら本体のガワくらいは残っているので、たぶん犯人はアリだろう。

これだけだと、旧ブログでも紹介済みの種なので蝋物質を光学顕微鏡で拡大してみた。

斜めに走る白っぽいのは幼虫の吐いた糸。

それ以外の蝋物質はなにかネジネジした感じ。

太さは0.01㎜前後。

もうちょっと拡大。

セミヤドリガ
Epipomponia nawai
細いのが撚り糸状になっているのか表面の模様かは判然としないけど、複雑な形をしている。ヘビ縄トーンみたいな?

手近にチュウゴクアミガサハゴロモがあったので、同じように蝋物質を拡大。

チュウゴクアミガサハゴロモ
Ricania shantungensis
こちらはペラペラで単純な紐状だった。

カイガラムシとかアブラムシなど植物から吸汁する昆虫は必要なたんぱく質を摂取するために大量の糖分が余るせいか、白色の蝋物質に変換して分泌するものが多い。セミなどはおしっこで排出するみたいだけど、これらを捕食したり寄生したりする昆虫も栄養分が偏るせいか蝋物質を分泌するものが見られる。

以前紹介したアミダテントウの幼虫もそれである。

「アミダテントウ幼虫のもけもけを拡大してみた。」

本種の蝋物質は2種類の形状だった。

同じように見える蝋物質も種類ごとに違いがあって面白い。

分泌腺なんかを電子顕微鏡で見たら各種に違いがあって面白いかもしれない。伝手がないからできないけど。

ハゴロモヤドリガの繭はもう少し粉粉した感じだったけど、拡大すると違いがあるのか気になってきた。。


ではまた


2025年11月8日土曜日

ウスグロセニジモンアツバの交尾器

今週も冷蔵庫に死蔵していた蛾で手抜き更新。

ウスグロセニジモンアツバ
Paragona inchoata
5月に見かけたちっさめのヤガ。


ウスグロセニジモンアツバ
Paragona inchoata

腹部背面に虹色光沢の鱗粉塊が並ぶ。

キラキラした鱗粉は湾曲しており、どこから見ても反射するようにできているみたい。

交尾器側面

背面
バルバを開いて腹面から
ウスグロセニジモンアツバ
Paragona inchoata
Male genitalia

右側が開ききれなかった。


ではまた

2025年11月1日土曜日

夏の名残りのオオセイボウ

雨降り明けの日曜日、

濡れた地面に光るキラキラ

タマムシのカケラかと思ったら、どうもハチの腹部っぽい。

持ち帰って拡大。

オオセイボウ
Stilbum cyanurum
いなくなったなぁ、と思っていたオオセイボウだった。

まだお散歩コースにいたんだ。

腹面

薄い腹板に齧られた跡があるので、アリに解体された模様。

側面

オオセイボウ
Stilbum cyanurum
腹端部がわ
オオセイボウ
Stilbum cyanurum
歯状突起は4個。

腹端節前方の普段隠れている部分は点刻というより網目状。


10年ほど前はたまに見かけて標本作った記憶がある。

探してみたが、黒っぽくなっていて時間がかかった。

2005年9月18日採集
オオセイボウ
Stilbum cyanurum

なんと20年前だった。

拾った腹部もそうだが、緑色味が無くなって、青色も藍色に退色している。

間に数回見かけた様な気はするけど、近年は近所では見かけなくなっていた。

腹部側面

見かけの第1節がちょっと違うような気がするが、雌雄差かしらん?

点刻に毛が残っている。

腹端

拾った腹部同様、4歯。


拾った腹部を撮影して翌日。

こちらも乾燥すると、緑色味が消えて藍色に。。

どうもタマムシと違って、色の発現に水分が必要なのかも??


電顕で見たら違うのかな?


ではまた

2025年10月25日土曜日

フタテンチビアツバの交尾器

虫は少ないし、天気は悪いしでネタの供給ができないでいる今日この頃。

冷蔵庫に入れっぱなしだったフィルムケースの蛾を取り出す。

フタテンチビアツバ
Neachrostia bipuncta
蛾の仲間は大雑把に大蛾類(マクロ)と小蛾類(ミクロ)などと分けて小蛾類を専門に集めるヒトを「ミクロ屋さん」などと呼んだりする。

前翅長6㎜のこの蛾も見た目はミクロだけど、ヤガ科なのでマクロである。

今年の5月に八幡さんのガラスに止まっていたもの。

フタテンチビアツバ
Neachrostia bipuncta
ちっちゃいけど小蛾類ではないなぁ、コブガ科とかか?とか思いながらフィルムケースに取り込んだものの、忙しい時期なので放置してしまったもの。

軟化展翅するのもしんどいので、交尾器を取り出して観察することにした。

背面

腹面
側面


バルバを展開して腹面から。
フタテンチビアツバ
Neachrostia bipuncta
Male genitalia

微妙に左右非相称。。

生態画像見るとちょっと羽化失敗してるクサいのでわからないけど、たぶんこうゆうものなのだと思う。


ではまた

2025年10月18日土曜日

クズクビボソハムシがご近所さんになりました。

そのうち来るやろなあ、と思っていたのがもう来た。

先々週の日曜日

お散歩コースのクズの葉に見たことのない食痕。

というかネットでは見たことある不穏な食痕に気付いた。

この日は雨降りのせいか下手人は見当たらず。

次の日曜日。

2024年10月12日
クズクビボソハムシ
Lema diversipes
遠目にはウリハムシだけどちょっと違和感のあるハムシがいた。

久々にお散歩ネットを取り出して確保。

2♀を得た。

クズクビボソハムシは、きべりはむし48(1)「クズクビボソハムシの兵庫県南東部からの追加記録」によると、2016年に東京都で初確認された外来種で、神戸市では東灘区で2021年に確認され、2024年の調査では神戸市中央区から西宮市まで拡がっていることが報告されていた。

一年たったら須磨区でも見つかったので、少しづつ分布が拡がっているようだ。クズが食草だったらそうなるかぁ。

せっかく確保したので拡大画像を残しておくなり。

背面

クズクビボソハムシ
Lema diversipes
色合いはウリハムシだけどクズに付いてるのと首(前胸)が細いのですぐわかる。

腹面

側面
全体的にツルツルしているけど、腹面には金色の毛。

前胸はつまんだように細い。

クビボソハムシ類は皆こんな体形

首じゃないけど、

前胸だけど。

前から見ると

クズクビボソハムシ
Lema diversipes
中胸側板の毛が丸見えで変な感じ。

正面顔

眉間のシワがすごい。

怒ってる?

大顎広げてもう一枚。

クズクビボソハムシ
Lema diversipes
上唇の側縁に毛束があるみたい。

上唇先端も中央がぽちっと突出。


ではまた