2026年9月20日日曜日

外部寄生されたタイワンオドリハマキモドキ

 この間(9/6)、2化目のタイワンオドリハマキモドキを見かけたとき、食樹のイヌビワを覗いたらまだ幼虫が残っていた。

普通は緑色だけど、生気のない黄白色。

写真を撮って拡大して見たら、寄生されているようだ。

本種は外敵対策として葉っぱに穴を開け(矢印)、攻撃されると反対側に逃げるようにしている。

脱皮前の動けない時なんかに産卵されたのかも?

ちょっと探すと寄生されたのが2個体いたので、持ち帰る。

4・5日たってみると蛹化していた。

3㎜ほどの小さな繭。

こちらは寄生者が1個体だった方。

こちらの繭は独り占めした分、4㎜とちょっと大きめ。

寄主の幼虫はしわくちゃになっていた(矢印)。

観察は残念ながらここまで。

ガラスシャーレに入れておいたら空になった繭を残して隙間から逃げてしまった。

隙間と言っても0.5㎜もないのに逃げる?

外部寄生と言えばワタクシ的にはヒメコバチ科なんだけど、知ってるヒメコバチは繭を作らずに裸蛹になるので、コマユバチ科かヒメバチ科の可能性が高そう。

繭のカタチ的にはヒメバチのような気がする。

羽化後の繭。

右側の繭は拡げて中を見た。

白いウンチが残されていた。


ではまた

2026年9月12日土曜日

翅のカケラ・・・クロホシウスバカゲロウ

日曜日のお散歩でクモの巣に引っ掛かっていたもの。

脈翅目の翅っぽい。

模様があるみたいなので持ち帰る。

ホシウスバカゲロウ属の後翅みたい。
最大幅は6㎜

黒バック

2021年にでたホシウスバカゲロウ属の論文みたらクロホシウスバカゲロウ寄りの翅に見える。

ただ、無印ホシウスバカゲロウとの差が軽微なので決定しがたい。

似た様なの昔採ってなかったっけ?と標本箱漁ったら一個体だけ採ってた。エライ。

2010年9月5日採集

クロホシウスバカゲロウ
Paraglenurus melanostictus
急いで撮ったからピント回ってなかった。。
体長26㎜、前翅長29mm、後翅の最大幅5.6㎜。

これ、採った当初はホシウスバカゲロウ P. japonicus だと思っていたけど、文献読み直したらクロホシウスバカゲロウのようだ。

論文名は

「Unexpected species diversity of Japanese Paraglenurus (Neuroptera: Myrmeleontidae) based on DNA barcoding and adult and larval morphology」

Japanese Journal of systematic Entomology 27巻1号に載っている。

日本昆虫分類学会のサイトで順次公開されているけど、あいにくこの号はまだ公開されていない。

リサーチゲイトに以前は公開されていたけど、いまは著者にリクエスト送らないと見れなくなってる。

触角

各節の淡色のバンドが目立つのが本種。

ホシのバンドはごく細い。

後脚付節

第5付節の基部1/4から先は黒色のブラシ状の毛に覆われる。

ホシの第5付節は基部からブラシ状なので区別できるようだ。

おまけ

腹端
♂みたいなので、解剖したら確定できそう。

クロホシウスバカゲロウは上記の論文で新種記載されているので、10年前に採っていることになるらしい。

論文の採集記録を見ていくと、お散歩コースの八幡さんで採った記録がある。おやまぁ。

この論文で新種記載されたものにチャバネホシウスバカゲロウというものあるが、これは過去記事で紹介している。↓

「チャバネホシウスバカゲロウ成虫」(←クリックでジャンプ)


ではまた

2026年9月5日土曜日

クロハナボタルの交尾器

8月最後の日曜日、スゴモリキバガでもいないかな?とヤブミョウガを覗いていたら、

小さな虫が貼り付いて死んでいた。

ヤブミョウガの茎は粘毛が生えているのか揺らしても落ちなかった。

ジョウカイとかホタルとか柔らか甲虫の仲間みたい。

背面

クロハナボタル
Plateros coracinus
体長約5㎜

死んでたので無展脚

腹面

クロハナボタル
Plateros coracinus

紅くならないタイプのベニボタルみたい。

ベニボタル科のちっさい奴なんか同定できる気がしないのだが。

いちおう軟化して腹端いじったら♂だったので交尾器出してみた。

クロハナボタル ♂交尾器
Plateros coracinus
male genitalia
左が側面で、右が腹面。

保育社図鑑によると、クロハナボタルの交尾器先端はオール状で横に大きく張り出すとあったので本種とした。


ではまた

2026年8月29日土曜日

うるとらばいおれっと

小ネタ回。

盆明けのツイート。

同じ日に見つけたオオシオカラトンボ

枯草に引っ掛かったまま事切れていた。

いずれも普通種なのでワザワザ採集したりはしないが、死んでるのはなんとなく持ち帰ったりする。

実体顕微鏡で拡大して見たり、飼育しているマサカカツオブシムシのおやつにもなる。

あと、道端でバラバラになったアブラゼミの翅などを持ち帰る。

以前、ツイッターで紫外線撮影されたアブラゼミの画像があって、ほあ~こんなところが蛍光するのかって見てたことを思い出して、、、

眼遊 GANYU さんていう方のツイートでした。

画像は「UV撮影 アブラゼミ」で検索した方が早いかも。

で、ちょっとやってみた。

粉吹いたトンボなんてめっちゃ光るのでは?

黒い紙に適当に並べて、、、

暗いところでUVあててTG7を三脚で固定してパチリ。
コンデジでもいけた。

オオシオカラトンボはそんなに蛍光しなかった。

アブラゼミは翅脈が蛍光するけど、ミンミンゼミはそうでもない。

単眼と複眼はどちらもよく蛍光反射した。

紫外線は体に悪いから、眼から吸収しないようによく反射するのかしらんとか思ったり。

光源はこれ。

昆虫文献六本脚で以前売ってたやつ。

LEDで紫外線出すのがあるのかって衝動買いしたもの。

ライトトラップ用だけど、使わないまま置いていた。

若い頃はよくライトトラップしていたけど、ブラックライトだけだと目に悪いので、可視光の電球も併用していたからこんなに蛍光するとは気が付かなかった。

ブラックライトは紫外線だけ放出するライトで、一見すると暗いままなのでブラックライトと呼ばれている。若い頃は蛍光灯にそういう規格があって、可視光を遮るための塗料が内側に塗装された製品だったと思う。

UV=ウルトラバイオレット=紫外線

全部同じ意味である。


ではまた

2026年8月22日土曜日

ヤブミョウガスゴモリキバガちゃれんじ失敗

お散歩コースに4・5年前から突然ヤブミョウガが生えてきだした。

ヤブミョウガPollia japonica

少しずつ増えていっているので、

そのうちアレが来るかも?と思っていたら、、、

7月下旬に小さな食痕。

8月上旬、上とは別の食痕。

ヤブミョウガスゴモリキバガ
Idioglossa polliacola

薄皮一枚残した特徴的な食痕。

本種もこの間紹介したシロシダマイコガのように小さな穴を開けて葉の表と裏を行き来できるようにして外敵から身を守っている。

裏面

拡大
ヤブミョウガスゴモリキバガ 繭
Idioglossa polliacola
繭っぽいのを確認して確保。

羽化しないなぁ?と今週取り出してみたら、、、

し、死んでる。

羽化したあと潜り込んだまま気が付かなかったみたい。。

ヤブミョウガスゴモリキバガ
Idioglossa polliacola
ホソキバガ科に属する。
本種は小蛾類には珍しく、後翅にも模様が入っている。
画像の矢印が後翅。

これを展翅する技術は持ってない。
展翅標本欲しかったのに。。

また来年である。
生きてたら、、、

ではまた



2026年8月15日土曜日

目ン玉つながりのクチキムシ

もう虫枯れ。。

お散歩コースもセミの声を聴きに行くだけみたいな感じ。

なのでちょっと前にみた虫。

生態写真は撮ってなかった。

2026年6月28日採集

フナガタクチキムシ
Isomira oculata
体長6㎜ほどの♂

腹面

頭部拡大
複眼が非常に大きく、複眼間は個眼2個分の間隔しかない

だそうだ。

頭部腹面側

フナガタクチキムシ
Isomira oculata
腹面側はほぼつながっている。

ということでタイトルは「目ン玉つながりのお巡りさん」、

じゃなくてクチキムシ、とあいなった。

おまけ

後脚の爪

クチキムシなので爪は櫛状、

跗節が葉片状に拡がらないのは本属の特徴だそうな。

昔はクチキムシ科で独立していたけど、今はゴミムシダマシ科に含まれて、クチキムシ亜科だそう。

ではまた

2026年8月8日土曜日

謎ハマキ

日曜日に砂防堰堤のなんでもない草地で見かけた小蛾。

2026年8月2日
ハマキガ科の一種
鉛色の光沢のある星を散らしていて中々の美人さん。

幸いにも確保できたので拡大

翅拡げてみる
ハマキガ科の一種

で、手持ちの図鑑類をあたってみたのでけれど、、、

これというのが見当たらない。

なんで?

銀星の散らし具合はサッポロヒメハマキに似てなくもない。

胸に一対の白斑とか、前翅縁毛が白黒マダラとか、寸詰まりの翅型とかなんか変な印象のある蛾である。

意表をついてハマキモドキ?とか迷走するも

やっぱりヒメハマキガ亜科のなにかであろうと思う。

神戸の低地で新種がいるとは思えないのだが、

何者なのだろう?


ではまた