ではまた
2025年4月12日土曜日
0.1mmのガラス細工
2025年4月5日土曜日
ヨコジマオオヒラタアブ
3月最後の日曜日のお散歩コースはようやく春の花が咲きだしたものの、虫的にはいまいち。
昼前には曇ってそのうち雨も降りだした。。
なんてこと。
晴れてる間にビロードツリアブ撮れたからマァヨシとしよう。
この日見たちょっと大きめのハナアブ
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ヨコジマオオヒラタアブ Dideoides latus |
持ち帰ったので拡大。背面
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ヨコジマオオヒラタアブ Dideoides latus |
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ヨコジマオオヒラタアブ Dideoides latus |
♂だったので腹端。
ハナアブの交尾器は収納されずに露出しており、「J」の字型に曲げて仕舞っている。なんでか知らんけど。正面顔
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ヨコジマオオヒラタアブ Dideoides latus |
顔斜め
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ヨコジマオオヒラタアブ Dideoides latus |
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ヨコジマオオヒラタアブ Dideoides latus |
ではまた
2025年3月29日土曜日
ウスベニスジナミシャクの♀交尾器
春らしくなった日曜日のお散歩で見た、唯一の蛾。
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ウスベニスジナミシャク Esakiopteryx volitans |
ちょっとくたびれた感じの超普通種。
散歩で見た蛾がこれだけとは、当地の虫の減り方が著しい限り。
寂しいので持ち帰った。
旧ブログで紹介済みの種である。
が、交尾器の画像を貼ってないので観察してみた。
解剖してみたら卵が3個ほど残っていたが、ほぼ産卵済みの個体だった。
ちょっとだけ罪の意識がやわらぐ。
交尾器腹面
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ウスベニスジナミシャク Esakiopteryx volitans female genitalia |
db がドゥクツス・ブルサエ(ductus bursae):交尾口と交尾嚢の間の管状部。
コルプス・ブルサエとドゥクツス・ブルサエを合わせてブルサ・コプラトリクス(bursa copulatrix)と称する。
交尾器側面
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ウスベニスジナミシャク Esakiopteryx volitans female genitalia |
交尾嚢の拡大
本種は交尾嚢に硬化したトゲが多数ある。硬化部はシグナ(signa):単数形はシグヌム(signum)と呼び、形状や数、範囲が異なるため、種の分類に役立つ。なお機能は不明。
用語は、日本の鱗翅類(2011、東海大学出版会)より抜粋。
普通は交尾嚢と呼ばずに受精嚢と呼ぶのが普通のようだが、蛾の場合は受精管と輸卵管の間に嚢状部を持つ者がいてそれを受精嚢と称するようで、交尾嚢の呼び方は他の昆虫類では一般的でないような感じがする。
日本語のややこしいところである。
横文字使った方が間違いがない気がするが、分類群によって形状が異なるので横文字もそれぞれに用語が当てられているため、「一からか、一から覚えんとあかんのか?」とどっかで聞いたようなセリフをいうはめになる。。
おまけ
旧ブログで紹介したのはウスベニスジナミシャクの卵と幼虫↓
ではまた
2025年3月22日土曜日
黄砂かと思いきや
生き物ネタとは言い難いですが、
植物掠っているのでマァいいか。
10日ほど前の3月中旬。
通勤電車から見る六甲山とか生駒山が黄色くかすんでいた。
春の風物、黄砂かな?とか思ったけど、念のために帰りに外に止めている車のボンネットにセロテープをペタペタ押し付けて持ち帰った。
のを、思い出して観察。
目盛りは0.5㎜。
見えている粒はスギ花粉ぽい。
キシレン垂らして粘着剤溶かして光学顕微鏡観察。
目盛りは0.01㎜。
キシレンのせいか花粉が萎びて赤血球みたい。
今度はアルコールと面相筆で集めて水で封入。
吸水したのかキレイな球形。
ポッチが1個あるのが、スギ花粉の特徴だったか。
ちょうどな向きがあまりなく、ポッチが見えるのがあまりない。
花粉の直径は0.03㎜前後。
黄砂の大きさは0.004㎜ほどらしい。
悪名高いPM2.5は0.0025㎜(2.5μm)以下。
今ある光学顕微鏡では詳しくは見えないけど、それらしい粒はほとんど見えないので、今回山がかすんで見えたのはスギ花粉が主たる原因だと思う。
その後、水中のスギ花粉は膨張した後破裂した。
目盛りは0.005㎜。パックマンみたいのが、表皮の殻。
この膨張した中身が乾燥して粉々に散ってアレルゲンになるわけですな。
雨降った後、乾いて風が吹いたら最悪ではなかろうか。
ではまた
2025年3月15日土曜日
2025年3月8日土曜日
キマダラアツバの蛹
2025年3月1日土曜日
ユスリカの巣だと思ってたら、、、
ご近所のフユシャクが激減する中、早春のシロテンエダシャクを見かける3月。。
ブログネタがないので昨年見た虫から。
砂防堰堤の滲みだし水が流れるところ、
以前、ウルマーシマトビケラやらニセチビシデムシ、カスリハリガネムシとかマルヒメツヤドロムシを紹介した場所にあった細長い巣らしきもの。矢印当たりの流水から少し離れた場所にみられた。
拡大
最長5・6cm程度で非常に脆い。ユスリカの幼虫がよくこんな巣を作っているので、ネタがない時用に属くらい判れば記事にしようと持ち帰った。
幼虫側面
なんか、、、、ユスリカっぽくないぞ
背面
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ホソクダトビケラ属の一種 Tinodes sp. |
胸脚があるので双翅目ですらない。
トビケラ目であった。
鈎爪のある尾脚も一対。
巣が大きい割りに幼虫は5㎜ほどと小さい。
「日本産水生昆虫―科・属・種への検索 (第2版)」をにらみつけてうーんうーんとうなりながらホソクダトビケラ属であろうと結論付けた。
幼虫を10%KOH水溶液に漬けて筋肉溶かして透過処理。
眼が判らなくなった。あちこちの拡大図
尾脚
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ホソクダトビケラ属の一種 Tinodes sp. |
前胸と前脚
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ホソクダトビケラ属の一種 Tinodes sp. |
頭部腹面
下唇腹面の一対の亜基節(矢印)はこんな形。日本産ホソクダトビケラ属は図鑑の時点で5種知られているが、未記載種が多いとのこと。
素人同定はここまで。
おまけ、雨が降らずに流水が枯れると、下の写真のように水溜まりの縁に集まっていた。
でも、かたくなに水中に入ろうとはしないみたい。干乾びた巣もあるので、作り替えていってるのかも。
ではまた
2025年2月22日土曜日
ツノブトホタルモドキ。どのへんが?
日曜日のお散歩で手摺りにいた虫。
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ツノブトホタルモドキ Xerasia variegata |
今見たらアザミウマも写っていた。
ツノブトホタルモドキは当地では3月頃見掛ける春の虫だと記憶しているが、2月に見るのはやはり温暖化のせいだろうか?
念のため過去ツイを検索したら2014年の2月2日にツイートしているのでそうでもないらしい。
成虫越冬でときたまフライングして顔を出しちゃった、程度なのかも?
拡大
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ツノブトホタルモドキ Xerasia variegata |
キスイモドキ科に属する端っこの虫で、日本産は4種しかいない小さな科である。
キスイモドキは春先にクサイチゴの花に密集している茶色い甲虫でよく見かける虫である。
ツノブトホタルモドキは花にいるとかは私は見たことはなく、なんとなくその辺にポツンといるのを見つける程度である。
ホタルに似ているでもなく、触角が太くも見えないし、拡大してみても他にツノがあるわけでもないし、なぜその和名にしたのか想像がつかない。
側面
体長は5㎜ほど。頭部
胸部腹面![]() |
ツノブトホタルモドキ Xerasia variegata Male genitalia |
外見が全く違うので交尾器見るまでもないけど。
交尾器は伸びる。ニョキ
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ツノブトホタルモドキ Xerasia variegata Male genitalia |
過去記事にズグロキスイモドキの交尾器を貼っている↓
ではまた
2025年2月15日土曜日
口と同じ長さの産卵管・・・イヌビワシギゾウムシ
今週も近々のネタがないので、パソコンのハードディスクから一枚。
2023年4月16日撮影
イヌビワの新葉にいたのでイヌビワシギゾウムシ。背面
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イヌビワシギゾウムシ Curculio funebris |
腹面
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イヌビワシギゾウムシ Curculio funebris |
顔
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イヌビワシギゾウムシ Curculio funebris |
この長い口でイヌビワの実に穴をあけて卵を産み付ける。
産卵管を引き出してみた。
振り出し竿みたいな構造で2段で伸びる。せっかく深い穴を開けたんだから底に卵を産み付けるとより安全。
こんな感じでシギゾウムシの仲間は皆長い産卵管を持っている。
ところで、イヌビワって傷つけるとベタベタした乳液が出るけど、幼虫は平気なのかしらん?
ではまた