2023年7月30日日曜日

チョウセンツマキリアツバの幼虫

いもむし成分追加。

7月2日ヤブツバキで見つけたシュッとしたいもむし。

チョウセンツマキリアツバ Tamba corealis

右下に変なゾウムシがいると思ったらクチブトカメムシ類の幼虫だった。


7月4日

チョウセンツマキリアツバ Tamba corealis

頭部辺り


胴体後半部


腹脚4対のうち、第1腹脚は退化、第2腹脚は退化しかけでチミっとした脚しか無い。第3第4腹脚は通常。

尺取り虫状にピコピコ歩くけど、腹脚が2対残っているのでセミルーパー。

本家シャクガ科の幼虫はルーパー(Looper)と呼ぶ。

7月18日に蛹化。

葉の基部側には切り込みが入っている。

ひょっとしたら葉っぱを二つ折りにしたかったのかも知れない。


7月26日に羽化確認

チョウセンツマキリアツバ Tamba corealis

オスでした。

旧ブログには同属のカザリツマキリアツバの幼虫を紹介してる↓

「ちょっとおしゃれなセミルーパー」


ではまた

2023年7月22日土曜日

アシダカグモの指先

ウチで室内飼いしている保護ネコにパンチされたアシダカグモを回収。

頭胸部から出血しており、

結局お亡くなりになった。

正面から。

アシダカグモHeteropoda venatoria


足の先(付節)

歩脚毛束;scopula

末端毛束;claw tuft


一目盛は0.01mmなので全長0.7mmくらい。

かっこいい


末端毛束


末端毛束の拡大

一目盛が0.0025mm。

それぞれの毛にさらにちいさい毛がびっしりと生えている。

これはあれやな。

よく知らないけど、ファンデルワールス力(ふぁんでるわーる

すりょく)がなんとかでくっ付くとか言うアレやなたぶん。

しらんけど。


いくら毛が多くてもクモとしては巨体なのでガラス面とかを登ったりはできないと思うけど、ゴキブリとかツルツルの虫を捕らえるのにはこの毛が役に立ちそうだと思う。


おまけの動画。

ゆらゆら揺れているのが聴毛(trichobothrium)。

室内で息を止めていても、わずかな空気の揺らぎを捉えて動いている。

最後に息を吐いたらメッチャ反応した。


ではまた。

2023年7月16日日曜日

アカヘリナガカメムシ

 今週はホント貼るだけ。

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2023年8月7日学名変更しました。

日本原色カメムシ図鑑第3巻(2012,全国農村教育協会)の学名を参考にして記事を書きましたが、鶉氏よりご教示があり、以下の論文にある学名に変更しました。

A REVIEW OF THE GENUS AROCATUS FROM PALAEARCTIC AND ORIENTAL REGIONS (HEMIPTERA: HETEROPTERA: LYGAEIDAE),THE RAFFLES BULLETIN OF ZOOLOGY 2013

図鑑の1年後に学名変わってるとか、、、

鶉様、ありがとうございました。

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2023年7月2日

アカヘリナガカメムシ
Arocatus sericans 
pseudosericans
背面
アカヘリナガカメムシ
Arocatus sericans 
pseudosericans
ボタンヅルにつくそうだ。
見つけたのはセンニンソウの蔓。
2種は近縁で、パッと見では私では区別できない。

以前種子で確認したのはセンニンソウだった。

腹面

アカヘリナガカメムシ
Arocatus sericans 
pseudosericans


斜めから。

アカヘリナガカメムシ
Arocatus sericans 
pseudosericans
矢印が臭腺。


頭部と胸部

アカヘリナガカメムシ
Arocatus sericans 
pseudosericans

意外と毛深い虫である。



ではまた

2023年7月8日土曜日

脳筋肉食昆虫(偏見)の母性・・・ヒラタアトキリゴミムシ

6月25日に撮った画像のツイート

翌週のお散歩で近辺を探索。
タケノホソクロバの食痕になにやら怪しげなものを発見。
タケノホソクロバの幼虫自体は弱齢が右端にかたまっている。

円内を拡大。
明らかに卵らしいものと、メレンゲがひとつ。

持ち帰って観察。
メレンゲを少しずつ削ると、卵が出てきた。
質感は発泡スチロールである。
スケールは0.5㎜。

露出していた卵の拡大。
どうも同じ卵のようだ。
材料が足りなくてメレンゲにして包むことができなかった模様。

オサムシ系の肉食昆虫なんかは、卵は産みっぱなしだと思っていたけど、一部の種類は餌の近くに産み付けて、さらにメレンゲで包むという、なかなか母性に富んだ対応をするようだ。

メレンゲで包むといえば、カマキリもそうだし、シオヤアブなんかもメレンゲで包んだ卵塊を産むので、結構広い分類群でみられる習性である。

肉食昆虫なんかみんな脳筋だと思っていたけど、こうしてみると母性が結構あるんやな、と見直した。
本能ともいうけど、、、

7月6日に見ると殺戮現場になっていた。
タケノホソクロバが共食いしてるかのよう。
もちろん中央のはヒラタアトキリゴミムシの幼虫。

7月7日には脱皮していた。
スケールは1㎜。
胸部と腹部に1対の黒斑が並ぶ。
ヒラタアトキリゴミムシの特徴みたいだけど、オオヒラタアトキリゴミムシとかじゃないよね?

さて、食いつくしてしまってケース内を歩き回っているので、日曜日に餌の確保に行かねばならぬ。

天気悪そうだけど、、


ではまた

2023年7月1日土曜日

トビイロオオヒラタカメムシ

日曜日に手すりにいた虫。

トビイロオオヒラタカメムシ
Neuroctenus castaneus
ヒラタカメムシ科なので横から見ると、、
トビイロオオヒラタカメムシ
Neuroctenus castaneus

ぺったんこ。

ヒラタカメムシ科ではよく見かける方。

ピンボケ画像だけでは何なので持ち帰ったのを拡大。

背面

トビイロオオヒラタカメムシ
Neuroctenus castaneus
特徴は腹部側縁(結合板)に黄褐色の縞があること。

腹面

トビイロオオヒラタカメムシ
Neuroctenus castaneus

腹端部に縦線があるので♀である。

本種はオオヒラタカメムシ亜科Mezirinaeのナガヒラタカメムシ属Neuroctenusに属する。

見た目が似ているのにアラゲオオヒラタカメムシMezira subsetosaがいるそうだけど、こちらはオオヒラタカメムシ属。

腹部第3-5節腹板の基部に、前節の後縁に平行な隆起線があるのがナガヒラタカメムシ属でアラゲにはこれがないそうだ。

何とも微妙な区別点である。

頭部腹面

トビイロオオヒラタカメムシ
Neuroctenus castaneus
検索表にある「口吻を挟む頬縁板は幅が狭く口吻第1節を隠す」というのが矢印の所。

腹面の一部
トビイロオオヒラタカメムシ
Neuroctenus castaneus

青矢印が臭腺開口部。

赤矢印が腹部第2節の気門。

検索表によると、第2節の気門があったりなかったり、端にあって背面から見えたりするのも区別点として書かれていた。

白色の点々はワックスの分泌腺だと思う。


おまけ

前胸と小盾板
イボイボである。

矢印のところにある八の字の平滑部はいろんなカメムシにあるような気がするけど何だろう?

筋肉付着点かなにか?


ではまた 

2023年6月24日土曜日

模様のあるヒメガガンボと便乗マヨイダニ

6月11日に見かけたヒメガガンボ。
ヒメガガンボの一種
Discobola sp.
模様付きの翅。
フィルムケースを被せて持ち帰り。

側面
ヒメガガンボの一種
Discobola sp.
前翅拡大
模様で翅脈がかえって判りづらいので翅脈のスケッチ
日本産水生昆虫第2版などを参考にして、、、

Sc脈が翅縁に達すること、
sc-r横脈よりRs脈の分岐が基部寄りにあること、
R1脈はR2脈と合流し翅縁に達すること、
CuA脈とCuP脈は独立して翅縁に達すること、
触角は14節、
口吻は短い、
CuP脈とA1脈を結ぶcup-a横脈を持つこと、

などの特徴からDiscobola属に落ち着いた。

ネットを検索したら、Discobola margarita と言う種のように思うが、本属は日本産6種ほどいるみたいなので特定は避けておく。

その腹部
なんかくっついている。
のでプレパラートにして拡大。
カザリマヨイダニ属の一種
Lasioseius sp.
こちらは「日本産土壌動物第二版」で検索してみたらカザリマヨイダニ属の一種に落ち着いた。

以前はマヨイダニ科Ascidaeだったのがいくつかに分けられて、マヨイダニモドキ科Blattisociidae に属するとのこと。
この仲間は昆虫に付着して移動する習性があるそうで、よく便乗ダニと言われる。
便乗ダニと言えば、ミズダニ類がくっついているのを見るが、Discobola属の幼虫は土壌・朽ち木中で見られるそうなのでミズダニ類では無く、土壌性のマヨイダニが便乗したのだろう。
あとはコナダニ類のヒポプスが朽ち木の甲虫や、単独性ハナバチにくっついているのをよく見る。

おまけ
胸部拡大
オレンジ色のはタカラダニの幼虫でこちらはしっかり吸血している。
飽血するとポロッと落ちて、脱皮したあと若虫以降は自由生活に移るそうな。

ではまた

2023年6月17日土曜日

ニセケバエの1種とナガサキニセケバエ

日曜日はあいにくの雨。。

クリの葉裏にハエの群れ。

2023年6月11日

ニセケバエ科の1種
Scatopsidae gen.sp.
ニセケバエの1種というのは判ったが、他にめぼしいものがいないのでフィルムケースイン。(他にもっとおるやろ!と言うツッコミは無視)

♂拡大
ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?

体長約2mm。

♀拡大
ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?

外見の差はあまりない。

翅脈を見ると、11年前のおちゃたてむしさんのブログに紹介されていた種と同じもよう。↓

「ニセケバエ科の一種」

と言うことで、今回のもRhegmoclema属の1種のようである。近所だし。

日本昆虫目録のニセケバエ科では5属6種類の記録があるが、Rhegmoclema属はその中に入っていない。

研究者の少ない地味なグループなのでよくあることとしよう。

と言うのもアレなので、?付きにしておこう。

顔面

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
複眼が左右接している。

前翅

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
1脈の基部が消失してM2脈との分岐部が判らない。

透化処理した頭部

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
触角は12節。

第7腹節

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
背板後縁中央に突出部がある。

♂交尾器

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?

あと、交尾器につながって腹部にあったもの。
ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?

クリオネみたいなこの器官はネットをあさったら、Sperm pump とか、精子ポンプとか言う器官らしい。

初めて知った器官である。

平均棍(へいきんこん;halter,複数形はhalteres)

双翅目は後翅が縮小しており「平均棍」と呼ばれる。

♀交尾器

ニセケバエ科の1種
Rhegmoclema sp.?
球形のは受精嚢。カバーガラスかけたら割れちゃった。


いつもはこんな感じで不明種いた、で終わっているけど

ちょうどもらい物で名前が判るのがあったので貼っておく。

大阪府下の街中で採れたものとしてテープに挟まれた状態でやってきた。

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
スケールは0.5mmなので、こちらも体長は約2mm。
ひでぶ状態なので、透化処理した部分図を以下。

頭部

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
こちらの触角は10節しかない。

前翅

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
本によって翅脈の名称が変わるので()付きで書き込んである。

1脈は基部で消失せずM2脈とつながっている。

第7腹節

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
背板後縁中央は細長く突出する。

腹板には小さな切れ込み。

♂交尾器

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
同じ科なのにずいぶん違う。

細長いゼンマイ状のペニス。

Sperm pump は似たような形。


平均棍

ナガサキニセケバエ
Coboldia fuscipes
こちらは基部に剛毛が列生している。

外見はほぼ一緒なのに、

拡大してみるとずいぶん違いがあって面白い。


ではまた